秋のマラソン大会で結果を出すには、夏にしっかりと距離を積み重ねる必要があります。ただ、夏に走り込みすぎると気付かないうちに夏バテになっていることも多く、秋になっても疲労感が残ったままで、思うようなタイムで走れなくなる可能性があります。
このため8月末になって、疲労感が続いているようなら、疲れをきっちりリセットしておきたいところです。そこでここでは、夏バテになってしまったランナーが、疲労感を解消するためのコンディション調整方法について解説していきます。
夏バテは積極的に解消させよう
まず大事なのは夏バテしたかなと感じたら、そのまま放置しないということです。涼しくなってくれば自然と回復すると思っているかもしれませんが、夏バテは積極的にリカバリーしないと、コンディション不良の状態が長引いてしまいます。
夏バテは気温差や冷房などによる自律神経の乱れが原因のひとつとされていますが、これを放置していると免疫力も下がってしまうので、風邪などもひきやすくなります。そうなると予定していた練習を消化できなくなり、マラソン大会に向けてのカラダづくりも停滞してしまいます。
その結果、秋のマラソン大会に向けての準備が間に合わず、散々なレースになってしまうかもしれません。体のだるさや食欲不振、モチベーションが上がらないなど、夏バテの症状を感じたら、意識的にコンディション調整を行ってください。
実際に秋のマラソン大会は、なぜか狙ったペースで走れずに失敗レースとなった経験のある人も多いはず。そのような経験を繰り返さないためにも、夏バテは放置せずに積極的にリカバリーさせましょう。そのための方法をご紹介します。
冷たい飲み物は避けて温かい飲み物を積極的に選ぶ
夏の間は暑すぎて、冷たい飲み物ばかり飲んでいたかと思いますが、まずはそれを切り替えることから始めましょう。飲み物はできるだけ温かいものか常温を選んでください。体の熱を取るには冷たいほうが適していますが、冷たすぎる飲み物は胃腸を冷やしてしまいます。
カフェに入ったらアイスコーヒーではなく、ホットコーヒーやホットのロイヤルミルクティーなどを選び、水分補給には常温の水や麦茶を使いましょう。そうすることで胃腸の動きが活発になり、食欲不振が改善されますし自律神経も安定します。
おすすめなのは、朝起きて白湯を飲むこと。眠っていた胃腸が白湯によって目覚めるだけでなく、寝ている間に失った水分補給にもなります。その他にも白湯にはさまざまな効果が期待できますので、詳しくは下記の関連記事もチェックしてください。
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味噌汁とビタミンB1の摂取を意識的に行う
白湯で食欲が戻ってきたら、次は栄養補給をしましょう。夏バテで麺類ばかり食べているという人は、栄養バランスが崩れてしまっているかもしれません。そこでまずは三食を和食の基本となる一汁三菜の食事にすることから始めてみてください。
ここであえて和食をおすすめしているのは、和食には味噌汁があるためです。味噌汁は塩分が高くて避けられがちですが、夏バテになるのはそもそも塩分などのミネラル不足も影響しており、味噌汁を飲むことで不足分を補えるというわけです。
そして味噌汁に加えてビタミンB1も積極的に摂取するのがおすすめです。ビタミンB1を取り込むことで、炭水化物を効率的にエネルギーに変えることができます。エネルギーがあれば活力が湧いてくるだけでなく、精神的にも安定した状態になります。
ビタミンB1は豚肉や玄米、大豆、鰻などに多く含まれています。鰻は高級なので毎日食べるというわけにはいきませんが、豚肉なら調理方法のバリエーションも広く、飽きることなくエネルギーを作り出せる体に戻すことができます。
食欲が戻ってきたら豚肉をメインにした一汁三菜の和食で、食生活を安定させるように心掛けてください。
練習量を落として睡眠時間を確保する
ランナーは休むのが苦手ですが、夏バテから抜け出すために必要なのは睡眠などの休息です。休むと走力が落ちるから休みたくないという気持ちはわかりますが、休まなければ夏バテが解消せずに、思うように走れなくなります。
夏バテかなと思ったら、思い切って練習量を減らしましょう。そして、減らした練習時間を睡眠時間に充ててください。夏の間は暑すぎたり、エアコンで冷えすぎたりして、眠りの質が下がっていたはずです。その眠りの質を上げつつ睡眠時間を確保しましょう。
このときエアコンで部屋を冷やしすぎるのはNGです。エアコンは室温28℃前後、湿度50〜60%になるように設定するのが理想です。最初は寝苦しく感じるかもしれませんが、すぐに体に馴染んで睡眠の質も上がるはずです。
いうまでもありませんが、規則正しい生活にすることも重要です。休みの日だからといって遅くまで寝ているのではなく、まずは平日と同じ時間に起きて食事を済ませましょう。毎日同じ時間に起きて、睡眠のリズムを安定させて、夏バテから抜け出しましょう。