桜の季節やGWはどの山に行っても人が多くて、自然をのんびりと楽しむ余裕がなくて残念な気持ちになったという人も多いかと思います。でもこれからしばらくは、どの山も落ち着きを取り戻して、ゆっくりと自分のペースで楽しむことができます。
そこで今回は春におすすめしたい、関西の登山ルートを4つご紹介します。あまり知名度の高くない山も含まれていますが、それぞれこの季節にしか見ることができない景色があります。ぜひ梅雨前の登山ルートとして、登山仲間や家族と検討してみてください。
クリンソウが咲く静かな関西百名山「雲取山」
東京都の最高峰である雲取山は日本百名山ですが、京都の雲取山は関西百名山と規模が小さく、標高も911mしかありません。でもここにはクリンソウの群生があります。5月になると山のあちらこちらにクリンソウが咲き、登山客の目を楽しませてくれます。
登山ルートもアップダウンがあって変化に富んでおり、景色が常に変わっていくので、あっという間に山頂にたどり着けます。それほど人が多くないのも雲取山の魅力です。静かに自然を感じながら登山を楽しみたいという人におすすめです。
都道府県:京都府
標高:911m
ルート長(往復):約6.4km(花脊高原前バス停-往復コース)
アクセス:京阪出町柳駅からバスで約73分「花脊高原前」下車すぐ
多彩な登山ルートで何度でも楽しめる「武奈ヶ岳」
武奈ヶ岳は日本二百名山・関西百名山のひとつで、多彩な登山ルートがあることから、何度も楽しめる山として人気があります。初心者におすすめなのは葛川坊村から登るルートですが、傾斜がきついので体力や筋力に自信がないなら琵琶湖側から登るという選択肢もあります。
四季折々の花や植物を楽しむことができ、山頂からは360°の大パノラマが広がります。ただし春はやや風が強くなりやすいので、天気予報の最高気温が高くても、ウインドブレーカーなど羽織れるものを1枚多めに用意しておくと安心です。
都道府県:滋賀県
標高:1,214m
ルート長(往復):約8.5km(武奈ヶ岳西南稜コース)
アクセス:JR湖西線堅田駅からバスで約46分「坊村」下車すぐ
釈迦像が山頂で出迎えてくれる「釈迦ヶ岳」
釈迦ヶ岳は日本二百名山に選ばれている名山です。山頂からは360°の風景を見渡すことができ、眺望の素晴らしさもあって、全国から多くの登山客が集まってきます。また、山頂には釈迦如来の銅像が安置されており、釈迦ヶ岳のシンボルとなっています。
難点はアクセスが難しいということです。路線バスを乗り継げば公共の交通機関で登山口まで行けないこともありませんが、基本的にはマイカーもしくはレンタカーでのアクセスとなります。このため、登山客もそれほど多くなく、のんびりと自分のペースで登山を楽しめます。
都道府県:奈良県
標高:1,800m
ルート長(往復):約8.1km(太尾登山口-釈迦ヶ岳往復コース)
アクセス:車
大阪平野や六甲山まで見渡せる「岩湧山」
秋の花ススキで人気の岩湧山ですが、春も負けず劣らずシャクナゲなど美しい草花が山を彩ります。しかも岩湧山は山頂からの景色もよく、大阪平野を一望できるだけでなく、天気が良ければ六甲山や瀬戸大橋まで見渡すことができます。
奈良県香芝市の屯鶴峯から、大阪府和泉市の槇尾山へと繋がるダイヤモンドトレール(ダイトレ)を登山道として利用するので初心者でも問題なく登れます。体力に自信があるなら、さらに足を伸ばして南海電鉄高野線の紀見峠駅まで縦走するのもおすすめです。
都道府県:大阪府
標高:897m
ルート長(往復):約7.6km(ダイヤモンドトレールコース)
アクセス:南海電鉄高野線・近鉄長野線 河内長野駅からバスで約48分「滝畑ダム」下車すぐ