新年度がスタート。この春から一人暮らしや新しい学校、職場での生活が始まったなど新生活が始まったという方もいらっしゃると思います。まだ新たな環境に慣れない中で、大きな災害が発生した場合、どんなリスクがあるか身を守るための「備え」を確認しておきましょう。
新生活スタート!春は防災を見直すタイミング
新生活が始まったばかりの今、慣れない環境で何かと慌ただしく、過ごされている方も多いのではないでしょうか。
大きな地震はいつ発生してもおかしくありません。
また、大雨や台風などの荒天の際には、天気予報で詳細の予想が出ていても、場所によっては、想定外の大雨や暴風となり、非常事態になることもあり得るため、日頃から「自分で自分の身を守る」姿勢が必要です。
新しい環境に切り替わった今は、身の周りの「防災」について確認するチャンスです。ぜひこの機会に、最低限確認してほしい3点をお伝えします。
①備蓄品は最低限3日分は準備を
災害時の備えとしては、まず大事なのが、「備蓄品」です。
大きな災害が発生した際に、被災地の外からの食料支援を受けられるようになるには、1週間から3週間かかることもあり、その分の備えが必要だとされています。また、自治体によっては備蓄量が少ないという状況も考えられます。
自治体の備蓄は補助的なものと考え、被災地以外からの支援を受けられるまでを乗り切るだけの、備蓄品が必要です。「最低限3日分」の食料と飲料は揃えるように推奨されています。水であれば1日1人3リットル、3日で9リットルです。
人によって、防災時に必要になるものは変わってきます。
持病がある方は薬が必要ですし、今まさにヒノキ花粉の飛散がピークを迎えていますが、花粉症の方は症状を抑える薬やマスク、鼻をかむティッシュを多めに準備しておく必要があるでしょう。
スマートフォンが普及した今、バッテリーや発電機なども欠かせない方が多いのではないでしょうか。自分の生活を振り返るだけでも、これがないと困るというものがたくさん見えてくると思います。
防災用の備蓄品は、自分の生活に合わせてアップデートしていく必要がありますが、新生活を迎えた今、ぜひ自分には、どんなものが必要になるかを改めて考えて備えを行ってください。
大きな災害が発生した時、隣近所で互いに助け合うという必要も出てくると思いますが、個人がしっかりと備えを行っておくことで、他の人を助ける余裕がもてるため、地域の防災力アップにつなげることができるはずです。
②家の中や周囲の危険をチェック
新しい家に引っ越しをされたという方もいらっしゃるかもしれません。
地震の揺れで、高い場所から物が落ちてこないか、また倒れそうな家具がないか、出入り口を塞ぐおそれがないか、家の周囲に危険がないかなどを確認しておく必要があります。
まずは、大きな家具はできる限り置かないようにしましょう。
置いたとしても、ドアや避難経路をふさがないようにレイアウトを工夫するようにしてください。
家の中の家具の配置が決まったら、家具が正しく固定されているか確認を行っておきましょう。転倒防止の器具を設置していても、正しい使用方法でないと効果がないことがあるため、改めて問題ないかチェックしておくことが必要です。
棚の上など、高いところに物を置いておくと地震などの際に落下してきて危険です。上に軽いもの、下に重いものを収納するようにしましょう。
窓ガラスなどの大きなガラスには、透明の飛散防止フィルムなどを貼っておきましょう。カーテンを閉めておくだけでも飛散防止の効果がありますので、就寝するときにはカーテンを閉めるようにしましょう。
また、家の周囲にも危険がないか確認をしておきましょう。
例えば、不安定な瓦やアンテナなどがないか、ブロック塀は、土の中に30センチメートル以上の基礎部分がないものや鉄筋が入っていないものは危険ですので、しっかり補強を行う必要があります。
東京都防災ホームページから引用
③ハザードマップを確認 緊急時の集合場所をチェック
自分の住む地域の、ハザードマップを確認しておきましょう。
ハザードマップとは、被害が想定されるエリアや避難する場所などを表示した地図のことで、区市町村ごとに作成されています。また、防災マップと呼ばれることもあり、自分の家の周りでは、どんな災害が発生しやすいのか地図上で確認することができます。
洪水、内水氾濫、土砂災害、高潮によって被害が異なるので、ハザードマップは災害種別ごとに確認しましょう。
自宅にハザードマップがあるか確認し、ない場合は、役所などで取得することができ、ホームページでも入手可能です。
避難場所を確認し、自宅から避難する際の手順などを確認してみましょう。ハザードマップを参考にしながら、大雨や地震など各現象によって避難経路が異ならないかを調べておきましょう。例えば大雨時には川を渡るような経路は危険を伴うため、避けた方が無難です。
また、家族と同居している場合には、いざという時の連絡手段や集合場所などについてもしっかりと決めておきましょう。
いざ、災害が発生してみてから把握すると手遅れになることもあります。
安全に、新生活を安全に送ることができるよう、今できるうちに備えを行っておきましょう。