ここのところ、すっかり秋らしくなり、朝晩と日中の気温差が大きい日が多くなってきました。日々の気温差が大きいこの季節に、なんだか体調がすぐれない、くしゃみが止まらないなどの不調にお悩みの方、いませんか?それ、「寒暖差疲労」や「寒暖差アレルギー」かもしれません。
今回は【「寒暖差疲労・寒暖差アレルギー」って何?】をテーマに、「寒暖差疲労外来」などを設けている、せたがや内科・神経内科クリニックの久手堅司先生に伺いました。
寒暖差疲労・寒暖差アレルギーってなに?
まず、寒暖差疲労と寒暖差アレルギーは別物です。
人間の身体には、暑い時に汗をかき、寒い時に体温を守ったり熱を発生させたりする『自律神経』がありますが、急激に暑くなったり寒くなったりすると、体温の調整を繰り返し行う必要があるため、エネルギー消費が大きくなり、疲労が蓄積します。この状態を寒暖差疲労といいます。
一方で寒暖差アレルギーは、主に鼻に現れる症状で『血管運動性鼻炎』をさすことが多いです。春や秋の花粉や、ダニによって引き起こされるアレルギーとは異なり、寒暖差によって血管が収縮することでむくみ、鼻炎のような症状がでるものです。
寒暖差疲労・寒暖差アレルギーの症状は?
季節の変わり目に肌荒れに悩まされるという岸本キャスター。肌荒れは、寒暖差によるものなのでしょうか?
久手堅先生曰く、人によっては気温差で血管が拡張したり収縮したりすることで、蕁麻疹のような症状が出る可能性があるとのこと。入浴するとちょっと身体がかゆくなるという症状に似ているそうです。
寒暖差疲労・寒暖差アレルギーが起こりやすい条件
寒暖差疲労や寒暖差アレルギーは、具体的に何度くらい気温差がある場合に起きるのでしょう?
寒暖差疲労外来に訪れる方が多くなるタイミングは、毎年「7度」くらいの気温差になるときだそうです。ただし、初めは気温差が大きな時にのみ不調が起きていた人も、疲労が蓄積するにつれて次第にわずかな寒暖差でも不調が出るようになってしまう可能性があるとのことなので、不調を感じたら、なるべく早めの対策が肝心です。
監修:せたがや内科・神経内科クリニック 久手堅司先生
動画解説:岸本慎太郎