普段何気なく見ている月ですが、なぜ日々形が変わるのか知っていますか?昔習ったけど忘れてしまった人も意外といるのではないでしょうか?今回は月の満ち欠けの疑問を徹底解説します!動画も合わせてみてくださいね。
月の満ち欠けに関する疑問
今回の動画に出演している工藤キャスターが、月を見ていてふと疑問に感じたのが、この2点。
・月の「形」はなぜ日々変わるのか?
・月が「昇る・沈む時間」はなぜ日々変わるのか?
例えば、月って毎日同じ形をしていなくて、見るたびに形が変わりますよね。また、夜に月を探して空を見上げると、月が出ている夜と出ていない夜があったりします。そういった事がなぜ起きるのでしょうか。
4つのポイントに分けて解説します
月の位置によって変わる見え方とは?4つのポイント
【ポイントその1】 太陽・地球・月の動きは時間的に連動していない
私たちのいる地球は1年で太陽の周りを1周回る公転をしています。また、地球自体も1日1回の自転をしています。一方月は、その地球の周りを約30日で1周しています。地球の朝・昼・晩の時間の変化は、地球の自転によって起こっているので、月の昇る時間・沈む時間とは関係ありません。なので、月は必ずしも夕方に昇って、明け方に沈むわけではないのです。
【ポイントその2】 地球の自転より、月の公転の方がゆっくりしている
1日に1回転する地球の自転に比べて、月は自転せずに、ゆっくり約30日かけて地球の周りを一周します。そのため、地球に対して月が今どの位置にいるかによって、地球からの見え方が変わるのです。
【ポイントその3】 4つの月の位置を知ろう
月の満ち欠けの図は、太陽と地球の位置は固定して、月の動きだけを考えるとよく理解することができます。月は約30日かけて、地球の周りを回っているので、その中から、「新月」「上弦の月」「満月」「下弦の月」の4つの時期を抜き出して考えてみましょう。月は太陽の光を反射することで光って見えるので、太陽と地球、月の位置関係から、月の見え方が分かります。
【ポイントその4】 月の位置と地球の時間の関係は変わらない
繰り返しになりますが、地球は1日1回自転していて月はゆっくり地球の周りを公転しています。それなので、地球上どこにいても、「朝・昼・夕・夜の時間」と「月の位置関係」は変わりません。上弦の月はいつも、夕方に南の空の高い所に見えはじめ、 夜中に西の空に沈みます。また、反対の位置にある下弦の月は、夜中に東の空から上って、正午に西の空に沈んでいきます。満月も毎回変わらず、夕方に日の入りとともに昇って、日の出とともに沈みます。なので、三日月が見たいな、という時は夜中に探しても見ることができないので、夕方か明け方に空を見上げて探してください。(夕方に見えるのが三日月、明け方に見える三日月は明けの三日月という事もあります。)また、昼間の青空に浮かぶ青白い月は、満月であることは絶対にありえません。
もうすぐ十五夜です。月を見上げる時は、ぜひ月の満ち欠けを意識してみてくださいね。
動画解説:工藤 佳奈子