日本一高いビルといえば大阪にある高さ300mのあべのハルカスですが、どうもその記録が近々塗り替えられるとの噂。そういえば東京の街を歩いていると、着工中の超高層ビルが視界に入ってきて驚くことがよくあります。
どうやらあべのハルカスよりも高いビルは1つではないようで、数年後には東京の風景や人の流れが大きく変わるかもしれません。そこで今回は、東京で着工中や建設予定になっている超高層ビルの情報をまとめてみました。
2023年4月に開業予定の東急歌舞伎町タワーは225m
超高層ビル群といえば新宿ですが、そんな新宿にはすでに超高層ビルが建っています。2023年4月に開業予定となっている「東急歌舞伎町タワー」で、国内最大級のホテルとエンタメ施設の複合タワーとなっていて、オフィスは入らないとのこと。
歌舞伎町周辺にはそれほど高いビルがないこともあり、東急歌舞伎町タワーはかなり目立つ存在ではありますが、実は新宿近辺にはもっと高いビルがいくつかあります。最も高いビルは東京都庁の243.4mで、代々木に建っているNTTドコモ代々木ビルは約240m。
さらに新宿駅西口再開発により、2029年度には地上48階・地下5階、高さ約260mの超高層ビルが新宿駅で開業する予定。1日の乗降客数合計が350万人を超え、2018年にギネス記録に認定されている新宿駅ですが、今後はさらに多くの人が利用することになりそうです。
虎ノ門に高さ日本一となる330mの超高層ビルが建設中
最近ニュースにもなりましたが、虎ノ門にあべのハルカスを抑えて日本一の高さになる超高層ビルが2023年に開業予定です。高さはなんと約330mで、すでに最上階まで建設が進んでおり、東京の新しいランドマークとして注目されています。
こちらは「虎ノ門・麻布台プロジェクト」で建設されるビルのひとつで、オフィスがメインになりますが、54階から64階は住宅となり、さらに商業施設や医療施設、インターナショナルスクールまで併設されるとのこと。
「虎ノ門・麻布台プロジェクト」では超高層ビルを建てるだけでなく、暮らしやすく人が集まれる場所になることを目指して、エリアの中心に自然を感じられる緑豊かな広場を配置。洗練さと親しみやすさを兼ね備えた次世代の街となっています。
ただし、この超高層ビルが日本一の座に就けるのは数年だけ。東京ではすでに、さらなる超高層ビルの建設計画がスタートしています。
2027年に高さ390mのTorch Towerが東京駅前に完成予定
新しく日本一の高さになる超高層ビルが完成するのは2027年の予定。場所は東京駅のすぐ近く、高さは390mもあり、あべのハルカスよりも90mも高いビルになります。最上階と屋上は展望施設になっており、東京の中心から遮るものがない状態で関東平野を見渡せます。
低層階にはレストランやショップが入り、その上はオフィス、スーパーラグジュアリーホテルとなっている複合施設で、東京メトロ東西線の大手町駅コンコースと直結するとのこと。
コンセプトは「日本を明るく、元気にする」ということで、日本の文化や魅力や発信する取り組みを行います。たとえば芝生エリアには「つくばの天然芝」を採用し、4種類のブランド芝を比較できるようになっています。
ここまで高いビルではないものの、都内では200m以上の超高層ビルがいくつも計画されており、これから10年で東京の風景が大きく変わっていくかもしれません。
世界では1,000mを超える超高層ビルが建設中
390mというのは、なかなか想像できない超巨大建造物ですが、実は世界に目を向けると日本の超高層ビルは「そこまで高くない」ビルに入ります。中国には400mを超える超高層ビルがいくつも建っており、ドバイにある世界一高いブルジュ・ハリファはなんと828m。
ブルジュ・ハリファはTorch Towerの2倍以上の高さになりますが、実はこのビルが世界一でいられるのもあと数年のこと。サウジアラビアで建設中のジッダ・タワーは高さ1,000m以上もあり、圧倒的な高さを誇ります(1,000mとしている情報もあります)。
ただ計画通りであればすでに完成しているはずですが、工事の中断などによりまだ建設中とのこと。バベルの塔のように神様の怒りを買ったというわけではないでしょうが、世界一となると簡単にはいかないようです。
どのような顛末になるかも含めて、今後の展開が気になるところです。というわけで、今のところはブルジュ・ハリファが世界一高いビルと覚えておきましょう。