新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が延長され、今シーズンのスキーやスノーボードはもう諦めたという人もいるかもしれません。そうなるとアイテムの保管作業をする必要がありますが、「今シーズンはほとんど滑っていないからノーメンテナンスで」と思っていませんか?
1回しかスキー場に行っていないとしても、道具を長持ちさせたいなら正しくメンテナンスを行った上で保管する必要があります。そこで、今回は冬の間にスキー道具を保管するための方法と、気をつけるべきポイントについて解説していきます。
正しい手順で保管しないとどうなるのか
ゲレンデで滑っている時間は楽しいものの、家に戻ってからのメンテナンスは面倒で好きじゃないという人いますよね。それでもシーズン中は、乾拭きと乾燥くらいはしているかと思います。ところがシーズンを終えた後のメンテナンスはサボりがち。
でも、正しい手順で道具を保管しないと、次のようなトラブルが発生します。
・エッジが錆びる
・滑走面が劣化する
・ブーツにカビが発生する
板のエッジが錆だらけになっていたり、滑走面が白くなって劣化していたり、さらにはブーツにカビが発生していて履ける状態になく、買い換えなくてはならないこともあります。そうならないために、正しく手順を踏んだ保管方法で収納する必要があります。
スキー板やスノーボード板は「保護」がポイント
スキー道具やスノーボード道具のメンテナンスというと、真っ先に思い浮かぶのが板ですよね。シーズンが終わったときのメンテナンスとしては、専門のチューンナップショップなどに依頼するのがおすすめです。一般的なチューンナップであれば5,000~7,000円程度でお願いできます。
ただ、今シーズンのように1~2回くらいしか使っていない場合、チューンナップに出すのはもったいないですよね。そういう場合には自分でメンテナンスを行いましょう。
1.ビンディングを固定・バインディングの取り外し
2.水分と汚れの拭き取り
3.リムーバー(汚れ落とし)を使ってクリーニング
4.エッジに錆止めを塗る
5.簡易ワックスを塗る
6.乾燥させる
7.乾燥剤と一緒に袋に入れて保管
一般的な保管のための手順になります。本格的なメンテナンスをしたいなら簡易ワックスではなくホットワックスをする必要がありますが、ノウハウや道具が必要になるので、チューンナップに出してしまいましょう。
ホットワックスにしても簡易ワックスにしても、滑走面だけでなくエッジにも塗っておくのがポイントになります。また、シーズン中と違って滑走面に残ったワックスを取り除く必要はありません。シーズンインするときに取り除きましょう。
ブーツは分解後に水洗いして乾燥させてから保管する
板のメンテナンスをしたら、次はブーツの手入れをしましょう。スキーブーツもスノーボードブーツも基本的には分解できるようになっていますので、インナーを取り外して、それぞれ水洗いしましょう。取り外さずに水洗いすると水分が抜けずに、カビの原因になります。
ただしスノーボードブーツで、アウターがレザータイプのものは水洗いNGです。革の部分は専用のクリーナーで汚れを落とし、スポンジなどを使って内側を洗いましょう。重要なのは、この後の乾燥作業です。
ブーツは乾燥しにくいアイテムですが、ドライヤーなどで熱を加えないようにしましょう。乾燥した空間で10日程度保管しておけば、水分が抜けます。また樹脂部品やゴムは紫外線に弱いので、直射日光の当たらない乾燥した場所を選んで乾かしましょう。
インナーとアウターが完全に乾いたら、インナーを元に戻して、型くずれしないように紐を軽く締めた状態で保管しましょう。
スキー道具の保管場所をこだわろう
メンテナンスが終わったら、後は保管するだけですが、どこに保管するかというのがとても重要になります。ほとんどの人がクローゼットや押し入れに収納すると思いますが、何かの下敷きになったり、押されて力がかかったりしないように注意してください。
絶対に避けて欲しい保管場所は、屋外にある物置です。夏場は高温多湿になりスキー道具を傷めてしまいます。太陽が当たらない場所にある物置でも湿度が上がって、カビの原因となります。原則としてスキー道具やスノーボード道具は室内で保管しましょう。
どうしても保管場所がないという場合には、空調管理しているトランクルームに預けるという方法もあります。次のシーズンまで保管してくれるチューンナップショップもありますので、チューンナップをお願いするなら、そのまま預かってもらうのもおすすめです。
せっかくメンテナンスをしても、保管場所が悪いと道具はすぐに劣化します。大切な道具を長く使うためにも、保管場所には徹底してこだわりましょう。