1月も半ばに入ると、本格的な受験シーズンが始まります。受験生をかかえているご家庭は、日々の健康管理をはじめ、さまざまなことに気をつかわれているのではないでしょうか。
今日は、受験当日の朝食にぴったりの食材、おもちについてご紹介します。おすすめの食べ方もお教えしますので、ぜひお試しください!
おもちって、どんな食べ物なの?
まず、簡単におもちについて説明します。
もちは、もち米を蒸して杵(きね)でついて作ります。普段食べている「うるち米」とは、でんぷんの成分が異なります。
米に含まれるでんぷんは「アミロペクチン」と「アミロース」という2種類で、アミロペクチンが多い米は粘りがあり、アミロースが多い米は硬くパサパサします。うるち米に含まれるアミロースとアミロペクチンの比率は2:8ですが、もち米はアミロペクチンのみでアミロースを含んでいません。
昔の日本は稲作信仰で、稲は穀霊が宿る神聖なものと考えられていました。米から作られるもちや酒は穀霊が宿ると崇められており、日本人にとっては、とても縁起のよい食べ物といえます。
ここからが本題です。なぜ、もちが受験当日の朝食におすすめなのでしょう。
脳のエネルギーが不足すると集中力が低下します。テストで実力を十分発揮するには、エネルギーをしっかり摂ることが重要です。
脳のエネルギー源となりうるのは、ブドウ糖で、ごはんやもち、パンなどの炭水化物に多く含まれます。ですから、朝食をしっかり摂ることが大切なのですが、もちはその形状からごはんより食べやすく、少ない量で多くの栄養素を得ることができます。
また、先ほどご説明したとおり、もちはアミロペクチンというでんぷんが多く含まれた食品です。アミロペクチンは消化吸収がよく、さらに、もちはでんぷんを蒸してすりつぶして作られますから、非常に消化の良よい食べ物でもあるのです。
以上のことから、脳へのエネルギー補給ができ、消化もよいおもちは、受験飯としておすすめなのです。
おすすめの食べ方は?
最後におすすめの食べ方をご紹介しましょう。
お雑煮、焼きもち、揚げもち……おもちにはいろいろな食べ方がありますが、もっとも優れた組み合わせは、大根おろしと食べる「からみもち」です。
理由は、大根おろしにはでんぷんを分解する「アミラーゼ」という酵素が含くまれ、消化を助けてくれるから。また、たくさんの具材と食べられるお雑煮もバランスのよい食べ方といえるでしょう。
── 受験生のみなさん! 試験当日は、消化がよく、腹持ちがよく、さらに縁起もよい、おもちを食べてがんばってください。