暖房をつけているのに、部屋がなんだか寒い……。その理由は、温まった空気を効率的に部屋の中に閉じ込めておけないからかもしれません。
特に窓は、熱の逃げ出しやすい場所です。YKKAP株式会社によると、家から出て行く熱の半分以上は、窓から流出しているそう。これは、逆にいうと、窓を断熱すれば、部屋の暖房効率は格段にアップするということ。つまり、部屋を暖かく保つためには、窓周りがとても重要になるんです。
持ち家であれば、断熱性能の高い窓に取り換えたり、室内に内窓を取り付けたりする本格リフォームもできますが、賃貸住宅の場合にはそれも難しいもの。また、費用はそれほどかけずに、なんとかしたいと考える人もいるでしょう。そこで今回は、リフォームをしなくてもできる窓周りの断熱方法をご紹介します!
参考:YKK AP株式会社 ホームページ
【対策その1】断熱シートを貼る
ホームセンターなどで手に入る、断熱用のポリエチレンシート。空気層をはさんだシートをガラス面に貼ることで断熱が可能になります。水だけで貼れる商品が多いので、DIYで設置できて、価格もお手頃なのが魅力です。
これは、機能的には、梱包用の気泡緩衝材でも代用可能。ただし、梱包用のものは設置しにくく、透明度も落ちるので、見た目を重視するなら専用のものがおすすめ。
窓のサッシが古くて、隙間風が入る場合には、短い毛でサッシの隙間を埋めるテープ(モヘヤシール)も販売されています。気になる人はぜひチェックしてみてください。
【対策その2】カーテンを変えてみる
真冬でも、夏と同じような薄手のカーテンだったり、長さが短かったりすると、冷気が侵入しやすくなります。寒い時期は、冬用の厚手のカーテンを使用し、できれば床につくよりも長めにするがおすすめ。陽が落ちたら、早めにカーテンしめるようにしましょう。
また、カーテン上部からの冷気が気になる場合は、カーテンボックス(レールカバー)を取り付けるのもおすすめです。これは、カーテンレールの上の隙間をふさいで、冷気が入るのを防ぐ効果かあるからです。ネット上には、賃貸でも使用できるレールカバーをDIYで自作する方法などもたくさん出ていますので、気になる人は調べてみましょう。
【対策その3】断熱ボードを置く
窓の下の方に立てかけるように設置することで、冷気をシャットアウトする断熱ボードもたくさん販売されています。
断熱ボードのよいところは、立てかけるだけなので、設置の手間がかからないこと。また、昼間は外しておき、冷気が気になる時や夜だけ立てることもできるのもメリットのひとつです。下のほうの冷気をシャットアウトするだけですが、あるとないのでは、かなりの違いがあります。
また、もっと上のほうまでカバーしたいのなら、養生などで使用されるプラスチックダンボール(プラダン)がおすすめ。例えば、ベランダなどの出入り口として設置されている掃き出し窓なら、90㎝×180㎝くらいの大きめのサイズの透明なプラダン2枚を用意します。
窓の木枠に、突っ張り棒を2本、横向きに設置して、窓と突っ張り棒の間に挟んで設置するようにすると安定させることができます。プラダンは、ハサミでも切ることができるので、サイズが合わない場合には、調整してみましょう。
【対策その4】暖房器具の位置を見直してみる!
ストーブなどの暖房器具を置くなら、窓際がおすすめ。窓から入った冷たい空気は、床面に下降して、足下から部屋の室温を下げてしまいます。そんな時には、ストーブやヒーターなどを窓に背を向ける形で設置してみましょう。
この無期なら、窓から入ってくる冷気をヒーターが温めるため、冷気が部屋に広がっていくことを防げます。逆に、窓の方向に向けて、暖房器具を設置しても、せっかく温めた空気を冷やしてしまうことになるので注意しましょう。
── 最近は、窓の下に横長に設置する窓専用のヒーターも人気ですね。冷気を効率よく温めて、室内に循環させるようにしましょう。
省エネのためにも大切な窓の断熱。いくつかの方法を組み合わせると、より高い効果が得られます! まずは寝室など、一部屋から、ご自宅に合いそうな方法を試してみてもよいですね。