秋も深まりつつある今日この頃。昔から「読書の秋」と言われますが、最近は紙の本ではなく、電子書籍を読んだり、パソコンやスマホ、タブレットなどの端末でインターネットを閲覧したりする人も多いのではないでしょうか?
そこで気になるのが、目の疲れ。
パソコンやスマホに夢中になるうちに、気がつかないうちに疲れ目が進んでいるかも……。目に過度な負担をかけないようにするには、どうしたらよいのでしょうか?
最近、「VDT症候群」が増えている
近年、オフィスや家庭、学校などで、パソコンやスマホ、タブレット端末を使う機会が増えています。それに伴い、増えてきているのが「VDT症候群」と呼ばれる症状。ドライアイや眼精疲労、全身の傷みやこり、精神的なストレスなどが当てはまります。
VDTとは、Visuaru Display Terminalの略で、視覚表示端末、つまり、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などを指しています。VDT症候群は、これらの機器を長時間使用することで起こる症状の総称。視覚表示端末の使用時間が長い人ほど、影響が大きく現れます。
しかし、これらVDT機器は、現代の生活にはもはやなくてはならないもの。目を休めると同時に、使用環境を整えることで目の負担を減らすことが大切です。
参照:『目の衰え・疲れ目がスッキリする本』吉野健一著/PHP研究所 ほか
疲れ目を軽減させ、パソコンやスマートフォンを賢く使おう
パソコンやスマホの画面から出るブルーライトや高速で点滅する光は、目や神経を疲れさせる原因に。また、まばたきが減るので、目の表面を潤す涙が蒸発して、ドライアイにもなりやすい環境です。
何より、使いすぎないことが理想ですが、そうは言っていられないことも多いもの。環境に工夫しながら、上手に使いましょう。具体的なポイントは、次の通りです。
◎疲れ目を軽減するために
・作業範囲と周辺の明るさに極端な差が出ないようにする。
極端に暗い環境での使用はNG。750ルクス以上の明るさが理想です。
・画面上に、照明や窓からの光など、他のまぶしいものがうつりこまないようにする。
直射日光が入り込まない場所を選びましょう。電気スタンドを使う時には背後から光をあてます。
・ブルーライト対策をする
ブルーライトを軽減できる液晶保護フィルムや専用眼鏡が販売されています。
・文字の大きさを大きめに設定したり、フォントを見やすいものに変える。
見やすさに配慮しましょう。
乾燥を予防し、パソコンやスマートフォンを賢く使おう
◎乾燥を予防するために
・視線が少し下向きになるようにディスプレイを調節する
ディスプレイが目線より上にあると、まぶたを大きくあけることになるので、目が乾燥しやすくなります。
・加湿器などで湿度を50%以上に保つ
エアコン使用時には、特に注意。エアコンの風が直接あたらない位置で作業しましょう。
・まばたきを意識的にする
作業に熱中すると、まばたきの回数が減って、目が乾燥しやすくなります。
また、
・連続作業時間は、1時間以内にする。
・連続作業の間には、10から15分の休憩をとる。
・連続作業の時には、1~2回程度の小休止をとる……などの作業時間への配慮も大切です。
参考:『目の衰え・疲れ目がスッキリする本』吉野健一著/PHP研究所 ほか
最近、疲れやすくなったと思ったら……
最近は、「スマホ老眼」と言って、近距離で画面を長時間見続けることで、若い人でも芽のピンと調節機能がうまくいかなくなる症状が増えています。ほとんどが一時的なものですが、繰り返すと本当の老眼を早める危険性もあると言われています。
また、40代以上であれば、疲れ目が、本当の老眼のサインであることもあるので注意が必要です。
目の調節力は、10代から徐々に低下していきます。でも、40代前半であれば、目の調節力は、まだ残っているので、そこで、無意識にがんばって、焦点を合わせようと思えば思うほど、目を酷使することになるのです。もしも、心当たりがあるようしたら、一度眼科医に相談をしてみましょう。
── 現代生活に欠かすことができないパソコンやスマホ、タブレット端末などの機器。賢い使い方を心がけて、健康な目を末永く保ちたいものですよね!
参考:『目の衰え・疲れ目がスッキリする本』吉野健一著/PHP研究所 ほか