関東甲信地方では早くも6月に梅雨明けしました。これからは油断大敵、早め早めの熱中症対策が必要となりそうです。
さて今日は、夏バテ解消におすすめの旬野菜をご紹介します。それは「オクラ」です。輸入物や栽培物が多く出まわり、年間を通して流通している野菜ですが、旬は7月から9月。食欲をそそるネバネバが特徴のオクラは、夏バテを防ぐ栄養がたっぷりつまっているんですよ!
オクラは、英語表記でも「okura」!
実はオクラは英名で日本語ではありません。ちなみに、和名では「アメリカネリ」。別名「陸蓮根(おかれんこん)」とも呼ばれます。そういえば、オクラと似た言葉の「イクラ」も日本語ではなく、ロシア語なんですって!
オクラの原産地はアフリカ。12 世紀ごろ、中近東から旅人たちを介して大陸を西南へと横切りエジプト、アフリカへと広がり、1658 年にアフリカからアメリカに持ち込まれた記録が残っているそう。以来、アメリカ南部で愛されてきたオクラ料理「ガンボ」は有名ですね。
また、日本には明治初期に伝わったとされていますが、沖縄や鹿児島など暖かい地域で栽培された程度で、一般市場に流通するようになったのは昭和50年代のこと。オクラは比較的新しい野菜であることがわかります。
栄養たっぷりのオクラは、夏バテ防止にぴったり!
緑黄色野菜であるオクラにはβカロテンも多く含まれています。βカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換される栄養素。他のビタミンや栄養素の働きを促進し免疫力を高める効果や、皮膚を正常に保ったり、視力を維持させたりする効能があるといわれています。
また、レバーなどに豊富に含まれる成分ビオチンが多いのもオクラの特徴です。ビオチンは、たんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素の代謝をサポートし、皮膚や髪の健康を保つ効果に期待が持てます。
最後に、オクラにはカルシウムも多く含まれていることもお伝えしておきますね。カルシウムは骨を丈夫にし、イライラを解消する効果に期待が持てます。
オクラは、胃の粘膜を修復・保護する働きにすぐれ、夏に弱りがちな胃腸を健康な状態に維持する働きも期待できます。さらに、エネルギー源であるたんぱく質の吸収をよくしてくれたり、免疫力アップにも期待が持てるため、夏バテの予防や解消にぴったりの野菜といえるのです。
参照 : 旬の食材百科 ほか
ゆでて、焼いて、オクラを食べよう!
新鮮で育ちすぎていないオクラは生でも食べられますが、火を通す場合は、さっと湯がくのがポイントです。
●下ごしらえ
ヘタやガクを取り除きます。
塩をこすりつけるようにして洗いましょう。うぶ毛がとれ、色が鮮やかになります。
●ゆで方
2%の塩加減(水1リットルに対し、塩20グラム)で2分間ゆでます。ゆでる際は、沸騰したお湯に入れます。ゆで上がったら、冷水にさらし、すぐに水から出してザルにあげておきます。
●切り方
輪切りにしたり、細かく刻んだり、縦に切ってもOK。細かく刻むほどネバネバが強まります。
○焼いてもおいしい!
耐熱容器にオクラを並べ、しょうゆ(少々)をふりかけ、ピザ用チーズ(適量)をちらす。トースターでチーズに焼き色がつくまで6分ほど焼き、かつお節をふりかけていただきます。
── 早くも本格的な夏の気配が漂っていますが、この時季からオクラを食べて夏バテ予防をしましょう。
参考:DELISH KITCHEN