鮮やかな色やダイナミックな形に、夏の太陽のエネルギーを感じるハイビスカス。花の命は1日ですが、翌日には新しい花が咲くので「常に新しい美」という花言葉通り次々と咲き続けるため、人気の鉢植えです。
南国イメージのダイナミックな花ですが、原産は中国南部やインドで、葉がクワに似ているので、仏桑花(ブッソウゲ)、菩薩花ともいわれていました。ハワイの州花となったハイビスカスは、今や5000品種にのぼります。日本で見られるのは、ほぼ、ハワイアンハイビスカスです。
沖縄では、ハイビスカスの枝がとても丈夫で、直接地植えすると3mくらいまで育つため、防風林としての役目も備えています。マレーシアでは、その美しさから国花として定められています。本日は、そんなハイビスカスの魅力にふれる四方山話を見ていきます。
ハワイの女性の耳に一凛のハイビスカス。右に挿すか、左に挿すかで意味が異なるのはご存知でしたか?
小麦色の肌に亜麻色の髪、そして耳には一凛のハイビスカス、ハワイと言えばそんな、ロコのイメージではないでしょうか?
このハイビスカス、どちらがわの耳に挿しているかで、既婚か未婚かわかるのをご存知でしたか?
未婚の場合は右側、既婚の場合は左側です。このルールは、女性だけでなく、男性も適用されているようです。
観賞用だけではない!お茶や食用でエネルギーチャージに
観賞用の種類とは異なりますが、ハイビスカスは、甘酸っぱい香りと程よい酸味がたまらなく美味。
南国だけでなく、ヨーロッパの紅茶でもよく登場するそうです。日本でもハイビスカスティーやシャーベットで、色や香りを楽しまれる方は多いのでは?
ベトナムの避暑地で有名なダラットでは、お花の栽培が盛んで、ここのハイビスカスティーは、本当に高級品で美味なのだそうです。一度味わってみたいですね!ハイビスカスの瓶詰めなども売られているため、ご家庭で、ヨーグルトやアイスに添えたり、夏らしいデザートに!また、シャンパンや白ワインにいれてもロゼ色になり楽しめます。ビタミンCやクエン酸も豊富ですので、疲労や美肌に効果が期待できそうですね。
ハワイの州花のハイビスカス、黄色でなく元は赤だった?
ハワイでは、ハワイの土地にもともと見られた在来種と、外から持ち込まれた外来種の植物を明確にしており、在来種は、その地に根付くエネルギーを表すものとして、重要視されています。
しかしながらハワイの州花であるハワイアンハイビスカスは、園芸種だということをご存知でしょうか?
1923年州花が制定されたときは、在来種のハイビスカス”コキオウラウラ”(ウラウラはハワイ語で赤)だったのですが、稀有な上に同定が難しいため、たくさん親しまれて利用できるようにと在来種に仏桑花(ブッソウゲ)をかけあわせた現在のマオハウヘレ(黄色いハイビスカス)に代わりました。この黄色は、ハワイの抜けるような青空に映える美しい花ですね。
在来種の赤の”コキオウラウラ”や白の”コキオケオケオ”は美しいだけでなく、花汁が薬用や滋養剤としてもハワイで用いられていました。
夏至も過ぎましたが、梅雨明けまではまだまだ不安定なお天気が続きます。夏本番にむけて、エネルギー溢れる植物から元気をいただきながら、どうぞ豊かで充実した日々をお過ごしください。