長い冬が終わり、待ち遠しかった春が訪れました。近頃は春が来たと思ったらあっという間に気温が上昇し、クーラーを利用する機会が増えているようです。人工的な冷房は冬以上に内臓を冷やし、血行不良になりやすいとも! 日ごろからセルフケアをしておくと、環境に左右されずに過ごすことができます。
今日はセルフケアでおススメのリンパマッサージをご紹介します。
リンパって何?リンパマッサージの効果って?
リンパ液は体液のひとつ。リンパ液が流れるのがリンパ管で、体の老廃物などを流す下水管のような役割をしています。リンパ管の合流地点であるリンパ節は老廃物が蓄積する場所です。リンパの流れが滞ると、体内の余分な水分が回収できず、むくみが生じたり、免疫機能が低下して老廃物がたまったりするなど、体調不良を引き起こす原因となります。
だからこそ、日ごろからマッサージを行いリンパを流してあげることが、身体にとって有効な手段となるのです。
まずは上半身から始めよう
マッサージのポイントとなるリンパ管の合流地点であるリンパ節は、体内に600〜800個あると言われています。それらをすべて把握することは不可能ですし、効果的ではありません。今日は上半身で外したくないリンパ節を4つピックアップし、マッサージのポイントをご紹介します。
○鎖骨リンパ節(鎖骨)
全身を流れているリンパ液は鎖骨下の静脈から排出されます。この部分が滞っていると老廃物が流れにくくなるので、まずは鎖骨リンパ節をほぐしましょう。ここを刺激するだけでもリンパ液の流れがよくなるので、時間がないときにはおススメです。
<ポイント>
・鎖骨のくぼみを動かすように肩を大きく回す。
・鎖骨の下のラインを沿うように3本の指を使って、中央から肩先に向かってなでる。
・4本の指を使ってワキの下に差し入れるような要領で流す。
・中指を鎖骨の内側に差し込む左右に動かし滞りを取り除く。
○頚部リンパ節(首のつけ根)
頭部から流れてきたリンパ液は必ず頚部リンパ節を通ります。この部分のリンパの流れを良くすることで、頭部にたまった老廃物がスムーズに排出されます。
<ポイント>
・耳の下から鎖骨まで首の側面を左右の手のひらで交互になでる。
・肩に手を当て、鎖骨に向かって左右の手のひらで交互になでる。
○耳下腺リンパ節(耳の後ろ)
風邪を引くと腫れるリンパ節です。顔にたまった老廃物を耳下腺リンパ節に向けて流れるようにすれば、顔のむくみを取ることができます。
<ポイント>
・耳の下あたりを中指と薬指でほぐす。
・耳下腺から鎖骨までをなでる。
○腋窩リンパ節(ワキの下)
免疫機能が高いリンパ節のため、体内にウイルスが侵入した際は、熱を発したり、腫れたりします。腋窩リンパ節の流れを良くすると、免疫力が高まります。また、気になる二の腕やバストのたるみなどの解消に効果的です。
<ポイント>
・4本の指をそろえてワキの下に置き、その場で円を描くようにマッサージする。
・親指と4本の指で二の腕を包むようにして、なでるように腋窩リンパ節まで流す。
―― リンパマッサージというと何やら難しく感じますが、マッサージの基本は「押す・なでる」。心地よく感じる程度の圧をかけるだけでOK。首回りであれば、仕事や勉強の合間に気分転換に行ってもいいですね。次回は下半身のマッサージポイントをご紹介します。