冬季オリンピック・パラリンピックの開催地である平昌は、過酷な寒さで話題になりましたが、がんばった選手のみなさんには、帰国後に温泉でゆっくりくつろいでほしいところです。
さて、「冬は温泉!」と題して、近畿を皮切りに、全国のおすすめ温泉スポットをご紹介してきましたが、ラストを飾るのは九州です。素晴らしい名湯の数々をすべて紹介しきれないのはなんとも残念ですが、ぜひ参考になさってくださいね。
嬉野温泉(佐賀県嬉野市)
斐乃上温泉(島根)、喜連川温泉(栃木)と並ぶ「日本三大美肌の湯」として、やはり九州地区で外せないのは嬉野温泉ではないでしょうか。嬉野茶でも有名な嬉野市にあり、お湯はナトリウムを多く含む重曹泉です。肌にまとわりつくようなぬめりがあり、湯上りはつるつるスベスベのお肌になるといわれています。温泉が角質化した皮膚をなめらかにし、皮脂や分泌物を乳化して洗い流してくれるので、お肌がみずみずしくなるのですね。この効果を利用したのが名物の「温泉湯どうふ」です。嬉野の温泉水でお豆腐をコトコト煮込むと、とろとろに! 温泉の絶妙な成分バランスが豆腐のたんぱく質を分解してとろけさせ、文字通りお豆腐を角のない柔らかい健康食にするのです。ぜひ一度お試しを!
■嬉野温泉(一般社団法人 嬉野温泉観光協会)
■所在地:佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿乙2202-55
■アクセス:嬉野ICより車で約5分
■問い合わせ先:0954-43-0137
■料金など詳細は公式HPをご確認ください
明礬温泉(大分県別府市)
源泉の数や湧出量で日本一を誇るのが別府です。別府温泉は泉質や歴史などで8つに分けられ、別府八湯(べっぷはっとう)と呼ばれます。そのうちのひとつが明礬(みょうばん)温泉です。鶴見山の中腹にあり、藁葺の小屋で湯の花(温泉成分の結晶)が作られています。江戸時代から続く製法で、「湯の花小屋」の中で地面から立ち上る噴気を青粘土に付着させ、純粋な結晶を取り出します(国の重要無形民俗文化財指定)。泉質は硫黄成分をたっぷり含んでいるので、お湯に浸かっているそばから、かかとがつるつるしてくるのだそう。まさに「美肌の湯」であり、皮膚病にも効果があるといわれています。ここに行けば、ガサガサかかともすべすべになれるかも? 露天風呂は別府一の高台にあるため、雄大な景色を眺めながら温泉が楽しめますよ。
■明礬温泉 明礬 湯の里
■所在地:大分県別府市明礬6
■アクセス:別府ICから車で約6分
■問い合わせ先:0977-66-8166
※詳細は公式HPをご確認ください
二日市温泉(福岡県筑紫野市)
二日市温泉は筑紫野市の住宅街に点在する温泉で、かつては「西府の湯」などと呼ばれ、古く万葉集にも詠われた歴史ある温泉です。奈良時代に大宰府に赴任して来た貴族をはじめ、大伴旅人なども訪れたほか、俳人や文化人にも人気がありました。泉質はアルカリ単純ラジウム泉で、高温でラドンを多く含むお湯です。硫黄の香りがあり、しっとりしているため「美肌の湯」として知られています。じっくり温まれば、カラダはぽかぽか、お肌はしっとりつるつるに。神経痛や皮膚病にも効くといわれているので、気になる方は、いらしてみてくださいね。
■二日市温泉(筑紫野市観光協会)
■所在地:福岡県筑紫野市二日市中央1-1-1
■アクセス:筑紫野ICから車で約5分
■問い合わせ先:092-922-2421
※詳細は公式HPをご確認ください
雲仙温泉(長崎県雲仙市)
いたるところから高温の温泉と噴気が噴出し、きつい硫黄臭が立ち込め、もうもうと立ち上る湯けむり。まるで地獄のような景色として有名な雲仙地獄は大叫喚、お糸、清七など30あまりの地獄がある温泉です。湯けむりの正体はマグマの溜りで、橘湾の海底にある高温高圧のガスが地下水と混ざり合って生成されたのが雲仙の温泉と言われています。泉質は硫黄泉で、強い酸性のため殺菌効果があり、湿疹やしもやけ、切り傷などの皮膚病に効くのだそう。肌の蘇生効果があるため、やはり「美肌の湯」でもあるのです。昔ながらの共同浴場や日帰り施設でお肌をしっとりモチモチに。ちなみに、この地は元来、「温泉」と書いて「うんぜん」と呼ばれ、江戸時代はキリシタン殉教の舞台となったことでも知られています。
■雲仙温泉(一般社団法人 雲仙温泉観光協会)
■所在地:長崎県雲仙市小浜町雲仙320
■アクセス:諫早ICから車で約60分
■問い合わせ先:0957-73-3434
※詳細は公式HPをご確認ください