子どもたちにとって待望の夏休みに入り、日中、汗びっしょりになりながら元気いっぱいに駆けまわる姿を、街角のあちこちで見かけるようになりました。
反面、大人にとって気温の高い日が多くなると、男女にかかわらず気になるのが日焼け、発汗、顔、鼻のテカリですね。特に女性の場合は「朝しっかりメイクをしたのに、会社に着く頃にはもう鼻がテカテカしてしまっていて……」という悩みをお持ちの方も多いようです。そんな方に、鼻のテカリを改善するスキンケアとメイク術をお伝えしましょう。
鼻がテカる原因
テカリの主な原因は皮脂。顔の中央はTゾーンと呼ばれ、皮脂腺が多く、多量の皮脂が分泌される個所です。
テカリの原因でもある皮脂は、
【1】皮膚の中の水分の蒸発を防ぎ、肌をなめらかに保つ
【2】皮膚を弱酸性に保ち、雑菌の侵入や増殖を抑える
といった大切な働きも果たします。
テカリを気にするあまり、洗顔時に鼻をゴシゴシと強く洗ったり、頻繁にあぶらとり紙で皮脂をとり、刺激を与えるのは、かえって逆効果。鼻のテカリを引き起こす原因となってしまいます。
鼻のテカリを抑えるスキンケア
【その1】洗顔料を見直す
石油系の界面活性剤が使われていない弱アルカリ性の石鹸タイプがオススメです。なぜなら、タンパク質成分の皮脂汚れは酸性のため、アルカリ性の洗浄成分で中和をさせて落とすのが理想だからです。
ただし、販売されている多くの洗顔料(=洗顔フォーム)は弱酸性です。これは、肌表面のバリア機能を果たす皮脂膜は弱酸性のため、同じ弱酸性の洗顔料で洗うほうが肌への負担が抑えられるからです。
肌の弱い乳幼児や敏感肌の方などは、弱酸性の洗顔料を使用したほうがよい場合もあります。大切なのは、自分の肌に合った洗顔料を選ぶことです。
【その2】洗顔方法
基本は可能な限り泡立てること! 泡立てたら指の腹で泡をなでるように洗います。洗い流す際も指でこすり落とすのではなく、水で洗い流しましょう。タオルで拭くときも皮膚をこすらず、タオルを押し当てることで水分を吸収させます。
【その3】洗顔後のスキンケア
洗顔後は水分・油分を補い、しっかり保湿します。
特に弱アルカリ性の洗顔料を使用した場合は、一時的に肌がアルカリ性の傾くため、肌がつっぱりやすくなりますので、化粧水や乳液でしっかり保湿ケアをすることが大切です。
◎化粧水には収れん化粧水もオススメです。
収れん化粧水は、毛穴を引き締め、皮脂を抑える成分が配合された化粧水です。お手入れの順番は以下の通り。
【洗顔 → 普通の化粧水 → 乳液 → 収れん化粧水】
しっかり保湿をした後に、収れん化粧水をコットンに含ませ、パッティングするのが一般的な使い方です。
鼻のテカリを防ぐメイクのポイント
【その1】メイクのポイント
コットンに化粧水をたっぷり含ませパッティングし、しっかり水分を吸収させましょう。油分が多すぎるとテカリやメイク崩れの原因になってしまうので、メイク前の乳液は少なめにするのがポイントです。
メイク崩れを防ぐためにも、化粧下地は必ず使用しましょう。テカリやすいTゾーンはオイルコントロールタイプを、乾燥しやすい頬や顎は保湿タイプを使用するなど、パーツによって化粧下地を使い分けることもオススメです。
テカリが気になる方は、パウダータイプのファンデーションがオススメです。そもそもTゾーンは皮脂によってメイクが崩れやすい場所ですから、ファンデーションや下地は薄めに塗ることが鉄則。ファンデーションを塗った後は、ティッシュで軽く押さえて油分を吸い取り、さらにフェースパウダーでしっかり抑えとよいでしょう。
【その2】メイク直しのポイント
まずは余分な皮脂をティッシュで軽く抑え、それからプレストパウダーをのせるときれいに仕上がります。大きく崩れてしまったら、ファンデーションを無理に重ねづけせず、思い切って拭き取ることも大切。その場合は、乳液や化粧下地をコットンなどに含ませ、崩れてしまった個所をやさしく拭き取り、その上からファンデーションを薄く塗ります。
◎メイク直しにはプレストパウダーが便利
ファンデーションの持ちをよくするフェースパウダーを固めたものがプレストパウダーです。持ち運びしやすく外出時のメイク直しに最適です。
── 鼻のテカリが気になる時は、食生活の見直しも大切です。スナックや脂っこい食事に偏っていると皮脂を過剰に分泌してしまいます。ビタミンB1やB2は、過剰になっている皮脂の分泌を抑える働きがあるといわれていますので上手に摂取しましょう。