「日本三大桜」「日本三大夜桜」「日本さくら名所100選」……等々、ありとあらゆる見地から選定できるほど、日本には数多くの美しきサクラが存在します。そんな中から今回は、甲信越3県のお花見スポットをご案内しましょう。甲信越のイメージを一語で表現するなら「収穫」! 実り豊かなエリアにはどんなお花見スポットがあるのでしょうか。地元の美味しい食べ物とともに、桜を愛でてみませんか?
「日本三大夜桜」高田公園の ポッポ焼き(新潟県)
高田公園(新潟県) の桜
新潟県上越市に徳川家康の六男、松平忠輝が築城した高田城の跡地に広がる公園です。上野恩賜公園(東京都)・ 弘前公園(青森県)の桜とともに「日本三大夜桜」のひとつとして知られ、 毎年『高田城百万人観桜会』が開催されます。期間中は、約3000個のボンボリに照らされた約4000本のサクラが、お堀の水面に幻想的な風景を映し出します。美しくライトアップされた「さくらロード」や「高田城三重櫓」と、水面に映し出される桜は言葉にならないほどの美しさ!
『高田城百万人観桜会』では約300店もの露店が出店し、ご当地グルメも盛りだくさん。なかでも人気は新潟名物「ポッポ焼き(蒸気パン)」! 機関車のように蒸気に包まれた焼き器から出てきますが、なんと蒸し菓子ではないのだそうです。ホカホカモチモチで、黒砂糖のやさしい風味。新潟でも街のお店ではあまり売られない屋台グルメなので、見かけたらぜひ味わってみてくださいね!
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「日本さくら名所100選」臥竜公園の 真っ黒おでん(長野県)
臥竜公園(長野県)の桜
「日本さくら名所100選」に選定された公園で、ソメイヨシノを中心に竜ヶ池周辺には160本、園全体で約600本のサクラが咲き誇ります。見頃期間中は『臥竜公園さくらまつり』が開催され、夜桜ライトアップも。また公園内には、カピバラやワオキツネザル、ベンガルトラなどが人気の「須坂市動物園」もあり、家族で楽しめます。
そして臥竜公園の名物といえば、「真っ黒おでん」! 真っ黒に焦げているわけではなく、信州の美味しいお醤油を入れた真っ黒なだし汁でじっくりと煮込まれたおでんなのです。こんにゃく・ちくわ・タマゴなど、中までしっかり味が染みたアツアツのおでんは、お花見のお供にぴったり。もちろんお団子のお店もありますよ!
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「日本さくら名所100選」大法師公園の みみ(山梨県)
大法師公園(山梨県) の桜
大法師(おおぼし)公園も、「日本のさくら100選」にも選ばれた桜の名所です。春には全山2000本のサクラが咲き競い、大法師山の小高い山頂が淡いピンクに染まります。公園内からは富士山や八ヶ岳が一望できるので、フォトスポットもいっぱいです。サクラの開花状況に合わせて開催される『富士川町大法師さくら祭り』では、さまざまなステージイベントやサクラのライトアップも行われます。
山梨といえば「ほうとう」が有名ですが、その一種とされる「みみ」をご存じでしょうか。小麦粉を練って一口大にしたものを、ゴボウ・サトイモ・カボチャ・ニンジン・ダイコンなど季節の野菜とともに味噌で煮込んだ郷土料理です。屋台でも人気のご当地グルメは、野菜の甘みたっぷりの汁にモチモチの食感、花冷えの体を温めてくれる嬉しい一杯です!
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「日本三大桜」もここに!!(山梨県)
山高神代桜(山梨県)
三春滝桜(福島県)・根尾谷淡墨桜(岐阜県)とともに「日本三大桜」とされる木が、実相寺というお寺の境内にあります。 国の天然記念物にも指定されていて、樹高10.3m、根元・幹周り11.8mのこの巨木は、推定樹齢なんと約2000年!! 日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東夷征定の折りにこの地に留まり、記念にこの桜を植えたと伝えられます。その後、日蓮聖人がこの木の衰えを見て、回復を祈ったところ再生したため、「妙法桜」とも呼ばれているそうです。さまざまな時代を生き続けてきた生命力と、神秘的で誇り高い姿に圧倒されることでしょう。また、境内には他にもソメイヨシノ(樹齢50~100年ほど)が約30本、周りの花畑にはラッパ水仙やチューリップが約10万本も! 足元と頭上に春のパワーを受けながらお散歩できそうですね。
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