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19日・20日の山の天気 寒気流入に伴う気象遭難に警戒


今週末、日本付近では西高東低の気圧配置が一時的に強まり、強い寒気が流れ込みます。特に高山帯では、強風と急激な気温低下により低体温症のリスクが高まるため、慎重な登山計画が必要です。寒冷前線が土曜日に日本列島を南下し、強い風雨と雷雨をもたらします。北海道では初雪の可能性があり、関東北部や北陸地方でも寒気の影響で雪が降る恐れがあります。日曜日には多くの地域で天気が回復しますが、大雪山など一部地域では寒気が続き、遅くまで雪が降るかもしれません。高気圧の影響で晴天となる地域もありますが、寒気の侵入がある地域では引き続き注意が必要です。

今週末はこの秋初めて西高東低の気圧配置が一時的に強まって、日本付近に強い寒気が流れ込む見通しです。風雨が大変強く、気温が急激に下がるなど、低体温症に陥る危険性が高い山岳があります。とくに吹きさらしになる高山帯への入山はその可否を慎重に判断してください。寒気の流入は一時的で、日曜日には晴れるところが多いでしょう。

●衛星画像 寒気の先端で雲が発達

今週末、日本付近は高気圧が東に移動して、西から次の低気圧が接近するタイミングにあたります。

また雲の様子を見てみると、朝鮮半島や沿海州付近で多くの雲が発生しています。この要因はさらに北に控えている強い寒気で、寒気が流れ込む先端にあたる地域で雲が発生しています。流れ込んでくる寒気は、この秋になってからは最も強く、この時期の平年と比べてもやや強いものになる見通しです。具体的には、日曜日にかけて北海道では平地でも初雪が観測される可能性があり、山で雪を降らせる目安の寒気は北陸地方や関東北部にもかかる可能性があります。ただし、寒気の広がりはあまり広くはありません。一時的に激しい現象をもたらしますが、長続きするものではない見込みです。

●土曜日 活発な寒冷前線が日本列島を通過

19日(土)は、寒冷前線が日本列島を北から南に通過する見通しです。ポイントは、北からの寒気移流が強いため寒冷前線の活動は活発で全国的に強雨や強風に注意が必要なこと、さらに前線の南下が早いため天気が急激に悪化する可能性があることです。

北海道の大雪山や、東北の鳥海山、山陰の大山は朝から雨で雷を伴うこともあるでしょう。そのほかは、早朝は曇りか一時晴れとなる可能性がありますが、昼頃までに多くの山で雨や雷雨となって荒れてきます。風速20m/sから30m/sの非常に強い風が吹くところもある見通しです。

さらに北海道には昼過ぎから、東北は夕方から、北陸や甲信には夜から寒気が流れ込み、気温が急激に下がるでしょう。大雪山では-9℃まで気温が下がって積雪が急に増えるおそれがあります。立山でも夜遅くには-1℃となる予想です。そのような状況で強風が吹き続けるため低体温症の危険性が高い点に十分な注意が必要です。

●日曜日 一部山岳で天気回復が遅れる

20日(日)は、北海道では寒気の流れ込みが続くため大雪山では昼頃まで雪の可能性があります。東北の日本海側や北陸地方でも弱い寒気移流の影響を受ける見通しです。山麓で晴れてきても山には昼頃まで雲がかかりやすく、天気の回復が遅い可能性があります。そのほかの地域は高気圧に覆われて晴れるところが多いでしょう。北日本や中部山岳の標高の高い山では、冠雪と紅葉が同時に見られるかもしれません。

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