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台風10号縦断で秋の空気流入か すぐに暑さ戻る 今後の台風発生と残暑が長引く原因


台風10号が、日本列島を縦断する見込みです。広く大荒れの天気になるおそれがあります。台風の縦断で、秋の空気が流れ込む可能性がありますが、一時的です。現在、南シナ海やフィリピンの東で、対流活動が活発になってきています。今後、9月の初め頃にかけて、さらに活発になる時期がある見込みです。この海域で、台風など熱帯擾乱が次々に発生することがあるかもしれません。南シナ海やフィリピンの東で対流活動が活発な状況に対応して、夏の太平洋高気圧の後退は遅いでしょう。残暑が長引く原因のひとつです。

●厳しい暑さ 大宰府(福岡県)では猛暑日37日連続 全国最長

今日24日も、全国的に厳しい暑さになっています。
午後4時までの最高気温は、全国で最も高くなったのは、甲佐(熊本県)で38.9℃、次いで上田(長野県)で38.4 ℃でした。

福岡県の大宰府では、最高気温が35.9℃で、37日連続して最高気温35℃以上の猛暑日になりました。全国最長で、記録を更新中です。

●台風10号 日本列島を縦断する予想 広く大荒れ 秋の空気一時的に流入か

台風10号は、今後、日本の南を発達しながら北上する見込みです。27日頃以降は非常に強い勢力で西日本から東日本にかけて接近するおそれがあります。

西日本から東日本にかけては、27日から28日は大荒れの天気になるでしょう。北日本でも28日から29日は大荒れの天気になるおそれがあります。今後、最新の台風情報をご確認ください。

台風10号の日本列島縦断により、台風に向かって吹く風で、日本付近に秋の空気が一時的に流れ込む可能性があります。この場合は、西日本や東日本を中心に猛烈な暑さは一旦おさまるでしょう。

●すぐに暑さ戻る 9月に入っても厳しい残暑が続く

今後、台風10号が日本列島を縦断し、秋の空気が流れ込んだとしても一時的で、暑さはすぐに復活するでしょう。
9月に入っても、九州から関東を中心に、最高気温は30℃を超える日が続く所が多い見込みです。夜も不快な暑さが続きそうです。東北も最高気温30℃以上の真夏日が続く所が多く、北海道でも30℃近くまで上がる日がある見込みです。

9月7日は、二十四節気のひとつ「白露(はくろ)」。暦では、夜中に大気が冷え、草花や木に朝露が宿り始める頃です。日中の暑さも和らぎはじめ、秋の気配が深まっていく頃です。
この頃になると、ようやく朝晩を中心にしのぎやすい日が増えてきそうです。とはいうものの、暦通りとはいかず、日中はまだ厳しい暑さの日もあるでしょう。

●台風シーズン本格化 南シナ海からフィリピンの東で熱帯擾乱発生しやすく

南シナ海からフィリピンの東では、対流活動が活発になってきており、今後、9月の初め頃にかけて、さらに活発になる時期がある見込みです。
アメリカ海洋大気庁の予想によると、今後、南シナ海からフィリピンの東で、台風など熱帯擾乱が発生する確率は高めで、特に9月4日から10日の期間においては、60%を上回る極めて高い確率になっています。この海域で、熱帯擾乱が次々発生することがあるかもしれません。

台風シーズンが続きます。いざ避難する場合に備えて、避難場所や避難経路を確認しておくとよいでしょう。

●残暑が長引く原因は?

南シナ海からフィリピンの東で対流活動が活発な状況は、台風など熱帯擾乱が発生しやすいだけではありません。残暑が長引く原因の一つです。

南シナ海からフィリピンの東で対流活動が活発な状況に対応して、日本の南では太平洋高気圧の西への張り出しが強いでしょう。このため、日本付近に暖かい空気が流れ込みやすい状況が続きます。

今後発生する可能性が高いラニーニャ現象の影響もあり、南シナ海からフィリピン付近で対流活動が活発な状況は続く見込みです。10月にかけても夏の太平洋高気圧の後退が遅いでしょう。このため、この先、季節の進みはゆっくりです。

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