向こう一週間は日増しに気温が上昇し、特に7月に入ると一気に暑さが本格化するでしょう。昼間は真夏日、夜は熱帯夜が当たり前のようになり、厳しい暑さになる日もある見込みです。昼夜を問わず、熱中症に念入りな対策が必要です。
●来週は梅雨明け後のような暑さ 熱中症リスクが高まる
今週末以降は梅雨前線が北日本まで北上し、西日本と東日本は夏本番の空気に覆われるようになるでしょう。
27日(木)から28日(金)は、雨の影響で気温の上昇が抑えられますが、その後は30℃以上の真夏日といった日が多くなる見込みです。場所によっては35℃以上の猛暑日や、猛暑日一歩手前の所もあり、まるで梅雨明けしたかのような厳しい暑さが到来するでしょう。
毎年、梅雨明け直後は熱中症で救急搬送される方が急増しますが、梅雨明け発表の有無に関わらず、来週は熱中症のリスクが高まる一つのタイミングと言えそうです。
●朝晩も気温下がりにくく 熱帯夜が増加
この先も湿度が高く、夜間も気温の下がりにくい状態が続く見込みです。特に、7月に入るころからは夜間も気温が25℃を下回らず、都市部を中心に熱帯夜の所が増えてくるでしょう。
暑さで寝不足の状態になれば、より熱中症にかかりやすくなります。エアコンなどで部屋の温度や湿度をうまく調節し、快適に過ごせる環境づくりをしてください。
●真夏の熱中症予防
熱中症を予防するには、以下のポイントを心がけてください。
①日頃から、体調管理を心がけましょう。朝など時間を決めて、毎日体温を測定したり、健康状態をチェックしたりすることにより、体調の変化に気づくことができます。
②できるだけ暑さを避けて、喉が渇く前から水分補給を心がけましょう。なるべく涼しい服装を心がけ、日傘や帽子も活用するのが効果的です。入浴の前後や、起床後も、まずは水分を補給しましょう。汗を大量にかいた場合は、水分だけでなく、塩分補給も忘れないでください。
③暑さを我慢せず、エアコンを使って室内の温度を適度に下げましょう。室内に温度計を置き、室温を確認しながら調節するとよいでしょう。特に、換気を行う場合はこまめに再設定してください。もし、少しでも体調が悪いと感じたら、無理をしないで、自宅で静養することが必要です。高齢者や子ども、障がいのある方は、特に熱中症になりやすいので、周りの方が気を配るなど、十分ご注意ください。
●夜間の熱中症対策
夜から朝にかけても、気温があまり下がらないと、室内で熱中症が発生するリスクが高まります。夜間の熱中症を防ぐポイントは、次の2つです。
① 寝る前に水分補給をしましょう。
熱中症予防には、水分補給が重要です。寝ている間にも汗をかくので、体の中の水分が失われてしまいます。寝る前には、コップ1杯程度の水を飲みましょう。睡眠中にトイレに行きたくないからといって、水分を控えるのは危険ですし、トイレに起きた時は、水分補給のタイミングです。起きた時にすぐ飲めるよう、枕元に常温の水を置くのがおススメです。
② エアコンを上手に使いましょう。
熱中症予防には、暑さを避けることも重要です。寝室は、寝る前からエアコンを使って、涼しくしておきましょう。また、エアコンが数時間後にオフになるようタイマーをかけると、タイマーが切れた時に部屋の中の温度が、とても高くなってしまうこともあります。タイマーをかける場合は、少なくともエアコンを3~4時間は使うよう設定し、できれば朝までつけっぱなしにしましょう。エアコンは、オンとオフを繰り返すと、そのたびに電力を消費するので、つけっぱなしにした方が経済的です。