今日30日、日本気象協会は最新の梅雨入り予想を発表しました。6月前半は北から冷涼な空気を持つオホーツク海高気圧が張り出し、梅雨前線は北上しにくい見通しです。梅雨入りは全国的に平年より遅く、九州から東北南部にかけては6月中旬に。東北北部は6月下旬に梅雨入り。
●6月前半は冷涼なオホーツク海高気圧が張り出す 梅雨前線は北上しにくい
今日30日(木)に気象庁が発表した最新の1か月予報(6月1日~6月30日)によると、1か月平均の地上気圧の予想では、期間の前半を中心に日本の北で平年より高くなっています。北から冷涼な空気を持つオホーツク海高気圧に覆われる時期があるでしょう。
6月上旬は、平年だとそろそろ梅雨前線が北上し、停滞しやすくなる頃です。
ただ、6月前半はオホーツク海高気圧の張り出しが強いことから、梅雨前線は北上しにくく平年より南に位置しやすいでしょう。6月中旬以降になって、ようやく梅雨前線が平年の位置に停滞しやすくなる見込みです。このため、今年は「平年よりも遅い梅雨入り」となるでしょう。
上空約1500mの気温は、日本付近は平年からの隔たりは小さいですが、東日本以西では平年より低く、全国的に冷涼な空気に覆われる時期がある見込みです。
●6月初めは涼しく 後半は本格的に蒸し暑く
この先1か月の平均気温は、1か月を通すと全国的に平年並みとなるでしょう。
期間別に見ると、6月上旬から下旬にかけて気温の変化がかなり大きくなりそうです。
6月初めはオホーツク海高気圧が勢力を強めて、北からの冷たい空気に覆われやすくなるため、気温が平年より低くなる所が多い見込みです。その後、6月中頃は北日本では気温が平年並みか高く、東日本は平年並みとなり、徐々に蒸し暑く感じられそうです。西日本は平年より気温が低めの傾向が続くでしょう。
6月後半は、南から太平洋高気圧が強まり、全国的に気温は平年よりも高めの傾向となります。6月前半は再び長袖の必要な日もありますが、後半は本格的に蒸し暑くなり、涼しい服装で、熱中症対策が欠かせないでしょう。
●6月中旬に梅雨入り続々と 降水量は平年並みか多い
最新の梅雨入り予想では、九州から東北南部にかけての広い範囲で「6月中旬」に梅雨入りとなる見込みです。また、東北北部では「6月下旬」に梅雨入りするでしょう。
ただ、梅雨入りが遅い割には、1か月の降水量は平年並みの所が多く、西日本の太平洋側や沖縄・奄美では平年並みか多い見込みです。
梅雨入り前から、上空の寒気の影響を受けやすく、大気の状態が不安定となるでしょう。6月前半は晴れていても天気が変わりやすく、突然の大雨や雷雨に注意が必要です。6月後半は梅雨入り早々に、梅雨末期のような大雨となることも考えられます。
明日31日(金)は台風1号の北上に伴って、関東や東海の太平洋側ではどしゃ降りや本降りの雨となりそうです。梅雨入りに関わらず、早めに大雨の備えを行っておきましょう。
【北日本】北海道・東北
【東日本】関東甲信・北陸・東海
【西日本】近畿・中国・四国・九州北部・九州南部
【沖縄・奄美】奄美地方・沖縄地方