冬型の気圧配置が強まって、北陸地方には今シーズン一番の強い寒気が入っています。既に平地を含めて広く積雪となっており、福井県には顕著な大雪に関する気象情報が出されるなど、短時間に強い雪もありました。このあと、26日にかけて山間部を中心に雪の量が多くなる「山雪型」が続き、特に25日までは山間部を中心に大雪となるおそれがあります。車両の立ち往生など、交通障害に警戒してください。平地でも気温が低く、路面凍結のおそれがあるので、車の運転は一層の注意が必要です。
●昨日23日~けさにかけての降雪量 平地でも広く積雪 福井は顕著な大雪に関する気象情報も
昨日23日(火)から冬型の気圧配置が強まり、23日21時の輪島の上空5500メートル付近にはマイナス39.5度の今シーズン一番の強い寒気が入りました。この影響で、北陸地方では平地を含めて降雪が強まり、広く積雪となっています、
24日9時までの24時間降雪量は、福井県の敦賀で35センチ、富山県の砺波で27センチなど、平地でも降雪量が多くなったところがあります。特に敦賀では24日6時までの6時間で30センチと積雪が急増し、「顕著な大雪に関する気象情報」も発表されました。
●26日(金)にかけて山雪型続く 25日(木)まで山間部を中心に大雪警戒
このあと、26日(金)まで冬型の気圧配置が続き、北陸の上空には強い寒気が居座るでしょう。24日午前の時点で福井県嶺南地方を指向しているJPCZは、このあとは西へ進み、次第に山陰方面を指向するでしょう。一方、北陸地方は北西の風が強まり、山間部で雪の量が多くなる「山雪型」となるでしょう。特に25日(木)までは山間部を中心に大雪に警戒してください。積雪の急増による車両の立ち往生など、交通障害に警戒が必要です。
平地では山間部ほどの大雪はない見込みですが、気温の低い状態が続くため、道路への積雪や路面凍結には引き続き注意が必要です。
●予想降雪量 新潟山間部では80~90センチ予想も
このあとは、「山雪型」の降雪が続くため、新潟の山間部を中心に降雪量が多くなる予想です。特に25日6時までの24時間降雪量は、新潟の中・上越地方の山間部の多いところで80~90センチ、その他の地域でも山間部では多いところで50センチ以上の予想です。
山雪型といえども平地でも雪に注意が必要です。特に寒気の強い25日6時までの24時間降雪量は多いところで福井県の嶺南地方で50センチ、その他の地域でも内陸部など多いところで30~40センチで、地震被災地の能登地方でも平地の多いところ30センチの降雪が予想されます。
大雪による交通障害や、雪を伴った強風(新潟山間部はふぶきや地ふぶき)による視程障害、大雪による農業施設等への被害、電線や樹木への着雪、なだれ、路面の凍結に注意してください。地震で損傷を受けた家屋では積雪の重みによる家屋の倒壊に注意が必要です。
●平地でも道路への積雪や路面凍結に注意 凍結路面の走行方法は?
平地や沿岸部を含めて気温の低い状態が続くため、路面凍結に注意が必要です。凍結路面(アイスバーン)は雪道以上に滑るので要注意です。
凍結路面の発生しやすい場所は橋の上やトンネルの出入り口、交差点やカーブ、日陰路面などになります。特に一見すると路面が濡れて黒く見えているだけのように見えて、実は表面が凍っている「ブラックアイスバーン」には警戒が必要です。
写真はけさ24日8時の富山市内の様子ですが、轍部分では雪が解けて濡れているだけのように見えますが、気温の低い状態が続くと表面が凍ってブラックアイスバーンとなるおそれがあります。あす25日(木)の最低気温は広く氷点下となる予想で、交通量の少なくなる夜間や気温の低い早朝は、このような轍部分でもブラックアイスバーンとなるおそれがあります。
凍結路面では滑ることを前提にした慎重な運転が必要です。急発進、急停止、急な車線変更など、「急」の付く運転は厳禁です。スピードを極力抑え、十分な車間距離をとって運転しましょう。カーブではカーブ直前までにしっかりと減速し、アクセルを一定に保ってゆっくりと通過しましょう。カーブ通過時に不用意にアクセルを踏んだりブレーキをかけるとスリップの原因となります。
ブラックアイスバーンは見た目での判別が困難なため、凍結路面の発生しやすい場所を通過する際や、気温の低い夜間や早朝に道路が濡れているように見えたら、ブラックアイスバーンを警戒し、速度を落として運転することが大切です。