1月18日、日本気象協会は、スキー場の冬の雪の見通しについて発表しました。今冬のスキー場の降雪量は、北日本では平年並み、東日本では平年並みか少なく、西日本は平年より少ない傾向でしょう。
●今シーズンのスキー場の雪 平年並みか少ない傾向
この冬は、エルニーニョ現象と正のインド洋ダイポールモード現象の影響で日本列島に寒気が流れ込みにくく、気温は全国的に平年並みか高いでしょう。一時的に北日本中心の冬型の気圧配置になる日があり、寒気が流れこむ時期がある見込みです。このため、北陸から北の日本海側の降雪量は平年並みか少なくなるでしょう。日本海の海水温が平年よりも高いため、寒気が流れ込めば大雪になる可能性があります。
日本海側の降雪量は、北日本と東日本では平年並みか少なく、西日本は平年より少ないと予想されます。多くのスキー場では、降雪量は平年並みか平年より少なくなる見通しです。冬季に晴天の多いエリアのスキー場では、日本付近を低気圧が通りやすくなり、太平洋沿岸を低気圧が通過すると、一時的に積雪が増える可能性があります。ただし気温は平年より高いため、重たい湿った雪となる見込みです。
●今冬の雪の状況と見通し
12月前半までは記録的な高温になる日もありましたが、12月後半から1月前半にかけて北日本中心に断続的に強い寒気が入りました。このため、北海道日本海側および北陸沿岸部では平年よりも降雪量が多くなった地域があります。しかし、スキー場が多く点在する東北山間部や上信越では平年より降雪量が少なくなっています。
このあとも、全国的に寒気の影響を受けにくい見込みです。このため、東日本日本海側の降雪量は平年並みか少ないでしょう。西日本日本海側では平年より少ない見込みです。北日本を中心に一時的に強い冬型の気圧配置になる場合には、大雪になる可能性があります。
●月ごとの気圧配置の特徴 雪の見通し
<1月の雪の見通し>
寒気の影響を受けにくいでしょう。このため、降雪量は、東日本日本海側で平年並みか少ない見込みです。西日本日本海側では平年より少ないでしょう。また、例年よりも湿った雪となる可能性が高いです。一方で北日本中心の冬型の気圧配置になる日があり、北日本日本海側では平年並みの降雪量となる見込みです。
<2月の雪の見通し>
北日本中心の冬型の気圧配置になる日があり、強い寒気も流れ込むでしょう。このため、北日本の日本海側中心に雪が多くなる可能性があります。ただし、冬型の気圧配置は長続きしない見込みです。一方で冬季晴れる日が多いスキー場では、本州南岸を低気圧が通過する日が予想され、湿った雪が多く降る日がある見込みです。
<3月の雪の見通し>
冬型の気圧配置になる日が例年よりも少なく、寒気の流れ込みも弱いでしょう。日本海側の降雪も平年よりも少なくなる見込みです。冬季晴れる日が多いスキー場では、本州南岸を低気圧が通過する日が予想され、湿った雪が降る日があるでしょう。