中国地方は寒波襲来で、23日(土)にかけて日本海側や中国山地で大雪になる見込みです。風も強まり、厳しい寒さとなるでしょう。山陽の内陸部でも雪が積もり、凍結する恐れがあります。
●大雪レベルの寒気とJPCZ
日本海側や中国山地で大雪になる理由は、上空に流れ込む寒気が強く、居座ることと、日本海にのびるJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が山陰沖に南下するタイミングがあるからです。
上空1500m付近には大雪の目安とされるマイナス12℃以下の強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置が強まる見込みです。また、雪雲が発達しやすいライン、JPCZが山陰沖に南下し、発達した雪雲が流れ込みやすくなるからです。
※JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)とは、シベリア大陸から流れ込む冷たい風が朝鮮半島北部に位置する長白山脈(最高峰:白頭山2744メートル)によって、いったん二分され、その風下である日本海で再び合流して形成される収束帯(雪雲が発達しやすいライン)です。2010年12月31日もJPCZの影響で、山陰地方は東部を中心に急激に積雪が増え、大雪となりました。スキー場で雪崩が発生し、積雪による倒木で列車が運休、車1000台が数日間にわたり立往生するなど、甚大な被害となりました。
●日本海側や中国山地で大雪
中国地方は、日本海側や山陽北部を中心に断続的に雪が降り、雷を伴う所があるでしょう。日本海側や中国山地は大雪になり、山陽の内陸部でも雪が積もる見込みです。なお、山陽の沿岸部は雪が積もっていなくても、橋の上やトンネルの出入り口は路面が滑りやすいため、注意が必要です。
23日(土)にかけて、積雪や路面の凍結による交通障害に十分注意してください。電線や樹木への着雪、雪による倒木にも注意が必要です。ビニールハウスは倒壊のおそれがあるため注意してください。
●ふゆとじこ
慣れない雪道を、どうしても運転する必要がある場合、大事なポイントがあります。
(ふ)冬道装備をしっかりと行いましょう。冬用タイヤに交換し、タイヤチェーンを用意しましょう。また、雪道運転は、バッテリーが上がりやすくなるため、事前に点検しておいてください。
(ゆ)ゆっくり慎重に運転しましょう。慣れている道でも、思わぬ所が凍結している可能性があります。また、雪のない所でも凍結している恐れがありますので、油断しないでください。
(と)時には、迂回や出控えることも、選択肢の一つです。
(じ)時間に余裕をもって、出発しましょう。慌てると、ついスピードが出てしまい、事故につながってしまいます。
(こ)こまめに天気や道路情報を確認してください。
「ふゆとじこ」を忘れずに、雪道運転に備えてください。
●厳しい寒さ 真冬日の所も 水道凍結を防止するには
中国地方は23日(土)にかけて厳しい寒さとなる見込みです。内陸部では一日を通して氷点下の真冬日となる所があるでしょう。
最高気温が0℃未満の真冬日が続いたり、気温がマイナス4℃以下となるような日は、水道が凍結する恐れがあります。
凍結を防止するには、水道管から水を抜き、凍るものがないようにしておいてください。
また、万が一凍結してしまったら、水道管にタオルを巻き、上からぬるま湯をかけてください。熱湯をかけてしまうと水道管が破裂してしまう恐れがあります。