東北～近畿にかけては、あす22日(金)朝にかけて、大雨による土砂災害や川の増水、アンダーパスなど低い土地の浸水に警戒が必要です。
●22日朝にかけて大気の状態が非常に不安定
前線を伴った低気圧が日本海にあって、今夜(21日)東北地方を通過し、あす22日にかけて前線が本州の南岸まで南下する見込みです。低気圧や前線に向かって湿った空気が流れ込み、あす22日朝にかけて大気の不安定な状態が続くでしょう。
●秋田県・岩手県に「土砂災害警戒情報」 大雨・暴風に警戒
特に、低気圧が通過する東北では、21日夜のはじめ頃にかけて、1時間に40ミリ以上の激しい雨の降る所があるでしょう。
21日18時から22日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
東北北部 80ミリ
東北南部 60ミリ
の見込みです。
すでに秋田県と岩手県では、この24時間(21日17時までの24時間雨量の日最大値)で、100ミリ前後の雨の降っている所があり、更にあす22日夕方までに多い所で80ミリの雨が降る見込みです。秋田市や盛岡市の9月平年の雨量が150ミリくらいなので、一気に9月1か月分の雨量に相当する雨が降ることになります。
秋田県や岩手県では降り続く大雨のため土砂災害の危険度が高まっているとして、「土砂災害警戒情報(レベル4)」が発表されています(21日夕方発表)。
崖の近くや谷の出口など土砂災害警戒区域等にお住まいの方は、市町村から発令される避難指示などの情報に留意し、少しでも安全な場所への速やかな避難を心がけてください。
また、東北の日本海側では、南西の暴風となる見込みです。
21日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
東北日本海側 海上 20メートル(30メートル)
東北日本海側 陸上 15メートル(30メートル)
東北地方では、22日明け方にかけて、大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。また、東北日本海側の海上では、21日夜遅くにかけて、南西の暴風に警戒してください。
●北陸～近畿 21日夜遅くにかけて局地的に激しい雨
あす22日(金)の朝にかけて、前線が本州付近を南下するため、北陸～近畿にかけては大気の状態が非常に不安定となる見込みです。1時間に40ミリ以上の、非常に激しい雨の降る所があるでしょう。
あす夕方までに予想される24時間雨量は、東海の多い所で150ミリ、近畿の多い所で100ミリ、北陸の多い所で80ミリの見込みです。
前線が通過する21日夜が大雨のピークです。局地的にバケツをひっくり返したような激しい雨が降り、アンダーパスなど低い土地は短時間で浸水する恐れがあるため警戒が必要です。
日付が替わる頃からは、雨は次第に小康状態となるでしょう。
●関東 あす22日(金)も雨傘が必要
あす22日(金)は、太平洋側ほど雨が降りやすいでしょう。特に、前線に近い関東では、朝晩を中心に広く雨で、雷を伴い、雨脚の強まる所がありそうです。
東京都心では、きょう21日(木)の最高気温が29.5℃と、12日ぶりに最高気温が30℃に届きませんでしたが、南風でムシムシしました。あす22日(金)も東京都心では最高気温が28℃と、30℃に届かない予想で、東からの涼しい風に変わるため、しのぎやすくなりそうです。
今週末(23日・24日)は、秋雨前線は本州の南まで下がり、移動性高気圧に覆われる見込みです。全国的にカラッと爽やかな陽気となりそうです。関東は23日(土)は雲が多めですが、24日(日)は秋晴れとなりそうです。日中は過ごしやすいですが、朝晩は東京都心でも20℃くらいまで下がり、羽織るものがほしくなりそうです。
朝晩と日中の気温差が大きくなる時期です。重ね着など、服装でうまく調節しましょう。
