今夜(20日)は、関東など東日本を中心にゲリラ雷雨に注意。あす21日(木)も、広く大気の状態が不安定。東北などでは、警報級の大雨のおそれも。大雨による土砂災害や川の増水などに注意・警戒が必要です。
●帰宅時間帯 ゲリラ雷雨に注意
きょう20日(水)は、九州~東北の広い範囲で大気の状態が不安定。夕方からは、関東や東海など東日本を中心に、局地的に1時間に30ミリ以上のバケツをひっくり返したような激しい雨が降っています。
今夜(20日)遅くにかけて、関東など東日本を中心に、1時間に50ミリ以上の非常に激しい「滝のような雨」が降る所があるでしょう。雨雲が予想以上に発達したり、同じ場所に停滞した場合は「警報級の大雨」となるおそれがあります。
あす21日(木)明け方にかけて、落雷や竜巻などの激しい突風に注意して下さい。
ゴロゴロと雷鳴が聞こえる、急に冷たい風が吹く時は、雷雲が近づいているサインです。頑丈な建物に避難するなど、安全確保に努めて下さい。
また、ヒョウが降るおそれもあるため、農作物や農業施設の管理にも注意して下さい。
[雨の予想]
20日に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
関東地方北部 40ミリ
関東地方南部 50ミリ
20日18時から21日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
関東地方北部 80ミリ
関東地方南部 80ミリ
の見込みです。
●季節を分ける前線が次第に南下
あす21日(木)は、前線上の低気圧が北日本へ進み、22日(金)は前線が次第に本州の南岸まで南下する見込みです。低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、引き続き、あす21日(木)夜にかけて、九州~東北の広い範囲で大気の状態が非常に不安定となる見込みです。
前線の北側は秋の空気、南側は夏の空気があり、せめぎ合いが続きます。23日(土:秋分の日)は、前線は本州の南岸まで下がり、本州付近は移動性高気圧に覆われる見込みです。今週末(23日・24日)全国的に晴れて、日中はカラッとした秋晴れの所が多くなりそうです。
●あす21日(木) 九州~東北で局地的に非常に激しい雨
あす21日(木)は、九州~東北の広い範囲で雨や雷雨。局地的に雨雲が発達し、大雨のおそれがあります。
21日18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
九州北部地方 120ミリ
東海地方、北陸地方、中国地方、四国地方 100ミリ
東北地方、関東甲信地方、近畿地方 80ミリ
の見込みです。
●東北は警報級の大雨のおそれ
あす21日(木)は九州~東北の広い範囲で、警報級の大雨の可能性が「中」となっていて、秋田では「高」と高くなっています。
21日夜にかけて、大雨による土砂災害や川の増水、落雷や竜巻などの突風に、注意・警戒が必要です。
●非常に激しい「滝のような雨」とは?
非常に激しい雨は、1時間雨量が50ミリ以上~80ミリ未満の雨を表しています。これは、滝のように降る雨で、ゴーゴーと降り続くイメージです。また、傘は全く役にたたないレベルで、木造住宅の屋内では、寝ている人の半数くらいが雨に気づくほどです。外では水しぶきで、あたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなるため、車の運転は危険です。
なお、1時間に50ミリの雨というのは、雨水が別の場所に流れず、そのまま、たまる状態だと、降った雨が50ミリの高さになるくらいです。1時間に50ミリの雨が、1平方メートルに降ると、50リットルの量になります。例えば、傘を開いた面積がおおむね1平方メートルなので、1時間、傘をさしていると、牛乳パック50本分もの雨が、傘にあたることになるのです。
ただ、実際は、まわりの雨水が集まると、その地点に降った雨の量よりも多く、水がたまることもあります。非常に激しい雨が降ると予想される所では(非常に激しい雨が降った所では)、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に、十分ご注意ください。