今夜(6日)にかけて、東北では宮城県や福島県を中心に、1時間に50ミリ以上の「滝のような雨」が降る恐れ。大雨による土砂災害や川の増水・氾濫などに警戒が必要です。
●福島県 1時間に約100ミリ「記録的短時間大雨情報」発表
きょう6日(水)は、秋雨前線+元台風12号の湿った空気の影響で、広い範囲で大気の状態が不安定。東北付近には、活発な雨雲がかかり、福島県伊達市付近では、レーダー解析で約100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表されました(14時)。
また、14時40分までの1時間雨量の日最大値は、宮城県大崎市鹿島台で59.0ミリ(~09:13)と観測史上1位を記録。仙台市の作並(新川)で54.5ミリ(~12:09)、福島県福島市で52.5ミリ(~14:12)と、ともに9月1位の値を更新しました。
仙台市では、きのう5日(火)も1時間に40ミリ以上の激しい雨が降り、きょう6日(水)も1時間に30.0ミリ(~9:47)の激しい雨が降りました。6日14時40分までの24時間雨量は、134.5ミリと、9月の平年雨量(192.6ミリ)の約7割の雨がたった一日で降りました。
●仙台市 広瀬川が濁流に
こちらの写真は、きょう6日昼前、仙台市を流れる広瀬川にかかる愛宕橋より、西方向を撮影したものです。普段は、川底が見えるくらいの川ですが、濁流となっています。
●福島県・宮城県・岩手県に「土砂災害警戒情報(レベル4)」
東北では、今夜(6日)遅くにかけて、1時間に50ミリ以上の非常に激しい「滝のような雨」の降る所があるでしょう。
6日に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で
東北南部 60ミリ
東北北部 30ミリ
6日9時から7日9時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で
東北南部 200ミリ
東北北部 80ミリ
大雨による土砂災害や川の増水・氾濫に厳重な警戒が必要です。むやみに、家の裏山や川には、近づかないようにしましょう。
●大雨が発生 とるべき対応は
実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。
① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。
② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。
③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。
④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。
⑤ 上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。