本州の南海上を北上中の台風7号は、明後日(15日)から16日にかけて本州付近を通過したのち、17日ごろには北海道に接近する可能性が高くなってきました。すでに北海道の太平洋側にはうねりを伴った高波が押し寄せていますが、台風の接近とともに風が強まり、海の波も更に高くなる恐れがあります。また、海岸付近では高潮災害の発生する危険性もあります。台風との距離があるうちに、災害への備えを進めておきましょう。
●【17日ごろには北海道に最も接近する恐れ】
強い台風7号は今日12時現在、八丈島の南約350キロの海上を1時間に15キロの速さで北西に進んでいます。この台風は今後も進路を北よりにとり、明後日15日には東海地方や近畿地方に上陸する可能性が高くなっています。
台風はその後本州付近を通過し、翌16日になると日本海に抜け、17日朝には渡島半島の西海上に達すると予想されています。17日9時時点の予報円は北海道の南西部にかかっており、台風の進路が最も東側を通過すると北海道に再上陸する可能性もあります。今後の台風情報に注意し、今のうちに避難経路を確認するなど、万一に備えた行動をとるようにしてください。
16日には台風北側に広がる雨雲が北海道にかかり、各地て雨が降り出す見込みです。翌17日には台風本体の雨雲もかかり、更に雨が強まる恐れがあります。台風の進路によって雨の降る地域や強さが変わります。最新の気象情報を確認するようにしてください。
●【特に危険な「台風の右側」に入る恐れ】
また台風の予想進路から、北海道付近は台風進行方向の右側に入る公算が高くなっています。進路の右側は「危険半円」とも呼ばれる区域で、台風の進行方向と台風自体の風の向きが同一方向となり、風がさらに強まる特徴があります。進路に近い地域では台風を取り巻く雨雲による大雨にも要注意ですが、強風・暴風にも注意・警戒が必要です。
●【うねりを伴う高波が来襲 海には近づかないで】
すでに北海道の太平洋側沿岸では、台風の北上に伴って南から伝搬するうねりによる高波が押し寄せています。今後来襲するうねりは太平洋側東部の沿岸が中心となりますが、ここに日本のはるか東から張り出す太平洋高気圧から長時間吹き続ける東よりの風や、台風自体の接近に伴う南よりの強風も加わり、北海道の沿岸では太平洋側を中心に今後も高波が押し寄せると考えられます。
特に台風の接近時には気圧が低下して海面が上昇す高潮の発生する恐れがあります。夏のレジャーシーズンとなっていますが、高波がおさまるまで海岸には近づかないことはもちろん、海岸付近にお住いの方は大潮や満潮時刻などを事前に確認し、高潮・高波の災害から身を守る行動をとるようにしましょう。
