大型で非常に強い台風5号は、フィリピンの東を発達しながら北西へ進むでしょう。先島諸島では、うねりを伴った高波に警戒が必要です。台風5号は、本州付近の太平洋高気圧の勢力を強めます。広く猛暑が続くでしょう。
●大型で非常に強い台風5号 今後も発達しながら北西へ
きょう24日午後3時、台風5号はフィリピンの東を、1時間におよそ10キロの速さで北西へ進んでいます。中心の気圧は950hPa、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、風速25メートル以上の暴風域を伴っています。大型で、非常に強い勢力です。
台風5号は、今後も発達しながら北西へ進み、26日にバシー海峡に進む予想です。
先島諸島の沿岸の海域では、あす25日から影響が出てくるでしょう。
●台風の強さと大きさ
台風の強さは、風速によって区分されています。非常に強い勢力とは、最大風速が44メートル以上54メートル未満です。
台風の大きさは、強風域(風速15メートル以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲)の半径で区分されています。大型の台風は、強風域の半径が500キロ以上、800キロ未満です。
●先島諸島 うねりを伴った高波に警戒
先島諸島の沿岸の海域では、うねりを伴って、あす25日から次第にしけるでしょう。26日から27日にかけて大しけになる見込みです。沖縄本島地方の沿岸の海域でも、うねりを伴って、26日からしけるでしょう。
24日に予想される波の高さは、
先島諸島 2.5メートル うねりを伴う
25日に予想される波の高さ(いずれもうねりを伴う)
沖縄本島地方 3メートル
先島諸島 5メートル
26日に予想される波の高さ(いずれもうねりを伴う)
沖縄本島地方 4メートル
先島諸島 6メートル
です。
うねりを伴った高波に注意、警戒が必要です。
●高波や高潮に備えて
沿岸部では、台風による高波や高潮の恐れがありますので、次の3つのことに注意しながら、備えることが必要です。
1つめは、何より、高波や高潮の恐れがある海岸周辺には、近づかないようにしましょう。海や船の様子が心配でも、見に行くのは、絶対に止めてください。
2つめは、大潮の時期や満潮時刻を確認しておきましょう。台風による高波や高潮が、満潮時刻と重なると、海岸周辺の道路の冠水や浸水など、被害が大きくなる恐れがあります。
3つめは、安全に行動できるうちに、避難(移動)しましょう。波しぶきが護岸設備を越えて、海沿いの道路に押し寄せると、冠水して通行が危険になる恐れがあります。通行止めや速度規制などの交通情報は、こまめに確認して、早めに避難してください。
●台風5号の影響 広く猛暑が続く 北海道や東北北部では30日ごろ雨雲発達
台風5号は、今後、台湾方面に進む公算が大きくなっています。日本への接近の恐れはなくなりましたが、広く影響が出てきます。
台風5号は、本州付近の太平洋高気圧の勢力を強めます。九州から関東を中心とした猛暑は、少なくとも今後1週間程度は続くでしょう。
台風5号が持ち込む熱帯の暖かく湿った空気が、30日ごろ、北海道付近に流れ込む見込みです。北海道や東北北部では、大気の状態が非常に不安定になり、雨雲が発達しやすいでしょう。所々で雨や雷雨になり、短い時間で降水量が多くなることも考えられます。今後、最新の気象情報をご確認ください。