東北地方では、大気の状態が非常に不安定となっています。今夜(21日)遅くにかけて、局地的に1時間に30ミリ以上の激しい雨や雷雨となるでしょう。これまでの記録的な大雨で、少しの雨でも災害のリスクが高まります。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水・氾濫に警戒が必要です。
●東北 局地的に雨雲が発達 今夜遅くにかけて警戒
きょう21日(金)は、北日本の上空を寒気を伴った気圧の谷が通過しているため、大気の状態が非常に不安定。局地的に雨雲が発達しています。
1時間雨量は、秋田県横手市で27.5ミリ(~13:26)、福島県いわき市の川前で24.5ミリ(~14:48)など、土砂降りの雨となっています。また、北陸周辺でも、局地的に雨雲が発達していて、新潟県十日町市松代で30.0ミリ(~15:20)と、激しい雨を観測しました。
東北では、今夜(21日)遅くにかけて、局地的に1時間に30ミリ以上の激しい雨が降るでしょう。あす22日18時までに予想される24時間雨量は、多い所で、50ミリの予想です。
すでに、秋田県など記録的な大雨となっている所では、少しの雨でも災害のリスクが高まります。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒して下さい。
●激しい雨ってどんな雨?
激しい雨は、1時間雨量が30ミリ以上~50ミリ未満の雨を表しています。これは、バケツをひっくり返したように降るイメージです。また、傘をさしていてもぬれるレベルで、木造住宅の屋内では、寝ている人の半数くらいが雨に気づくほどです。外では道路が川のようになり、高速道路を走る車は、タイヤと路面の間に水の膜ができて、ブレーキがきかなくなる「ハイドロプレーニング現象」が起こるおそれがあります。
激しい雨が降ると予想される所では(激しい雨が降った所では)、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫を引き起こす可能性がありますので、注意が必要です。
●土砂災害の前兆
大雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。いざという時のために、ぜひ覚えておいてください。
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。