きょう5日は、低気圧や前線の影響で、西から雨エリアが広がります。九州は雨や雷雨で、非常に激しい雨の降る所があるでしょう。中国、四国、近畿は昼頃から広く雨で、局地的に雷を伴って激しく降りそうです。東海や北陸は夕方から、関東から北海道では夜は所々で雨が降るでしょう。
●再び梅雨前線の活動が活発化
きょう5日は、前線を伴った低気圧が朝鮮半島にあって東北東へ進んでいます。低気圧は日本海を東北東へ進み、低気圧からのびる前線が夜にかけて西日本を南下する見込みです。低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、前線の活動が活発となり、九州を中心に大気の状態が非常に不安定となるでしょう。
●非常に激しい雨や激しい雨の恐れ
きょう5日、九州は断続的に雨が降るでしょう。雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降る見込みです。九州では、これまでの大雨により広い範囲で地盤が緩んでいます。きょう5日夜のはじめ頃にかけて、土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
中国、四国や近畿も昼頃からは広く雨で、局地的に激しい雨や雷雨になるでしょう。落雷や突風、ひょうにもご注意ください。東海や北陸は雲が厚みを増して、夕方から次第に雨が降りそうです。関東甲信や東北、北海道も雲が多く、夜は所々で雨が降るでしょう。お帰りが遅くなる方は、雨具をお持ちください。
沖縄は夏空が広がり、強い日差しが照り付けるでしょう。
●非常に激しい雨とは?
非常に激しい雨は、1時間雨量が50ミリ以上~80ミリ未満の雨を表しています。これは、滝のように降る雨で、ゴーゴーと降り続くイメージです。また、傘は全く役にたたないレベルで、木造住宅の屋内では、寝ている人の半数くらいが雨に気づくほどです。外では水しぶきで、あたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなるため、車の運転は危険です。
なお、1時間に50ミリの雨というのは、雨水が別の場所に流れず、そのまま、たまる状態だと、降った雨が50ミリの高さになるくらいです。1時間に50ミリの雨が、1平方メートルに降ると、50リットルの量になります。例えば、傘を開いた面積がおおむね1平方メートルなので、1時間、傘をさしていると、牛乳パック50本分もの雨が、傘にあたることになるのです。
ただ、実際は、まわりの雨水が集まると、その地点に降った雨の量よりも多く、水がたまることもあります。非常に激しい雨が降ると予想される所では、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に、十分ご注意ください。
●激しい雨とは?
激しい雨は、1時間雨量が30ミリ以上~50ミリ未満の雨を表しています。これは、バケツをひっくり返したように降るイメージです。また、傘をさしていてもぬれるレベルで、木造住宅の屋内では、寝ている人の半数くらいが雨に気づくほどです。外では道路が川のようになり、高速道路を走る車は、タイヤと路面の間に水の膜ができて、ブレーキがきかなくなる「ハイドロプレーニング現象」が起こるおそれがあります。
激しい雨が降ると予想される所でも、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫を引き起こす可能性がありますので、注意が必要です。