気象庁は12日、石川県能登地方の地震活動について、引き続き活発な状態が続いているため注意を呼び掛けています。また、15日(月)にかけて、雨の降りやすい状態が続きます。大きな地震で地盤が緩んでいる所があるため、少しの雨でも土砂災害などに注意が必要です。
●能登地方 地震活動が活発な状況が継続
気象庁は12日、石川県能登地方の地震活動について発表しました。
石川県能登地方では、2年以上、活発な地震活動が続いています。このような中、5月5日14時42分に最大震度6強を観測する地震が発生し、その後21時58分に最大震度5強を観測する地震が発生するなど地震活動がさらに活発になりました。その後、時間の経過とともに地震の発生数は減少しているものの、5月5日の地震の発生以前よりも活発な状況が継続しています。
一連の地震活動は当面継続すると考えられますので、改めて家具の固定、重量物の落下・転倒防止を行うなど、引き続き強い揺れを伴う地震への注意をお願いします。また、海底で規模の大きな地震が発生した場合、津波に注意する必要があります。
●地震活動の状況
石川県能登地方では、2020 年 12 月から地震活動が活発になっています。
2020 年 12 月1日から 2023 年5月 12 日 08 時 00 分までに震度1以上を観測した地震が 409 回(震度6強:1回、震度6弱:1回、震度5強:2回、震度5弱:1回、震度4:12 回、震度3:44 回、震度2:94 回、震度1:254 回)発生しています。
また、5月5日の最大震度6強を観測する地震の発生以降は、震度1以上を観測した地震が 96 回(震度6強:1回、震度5強:1回、震度4:4回、震度3:9回、震度2:29 回、震度1:52 回)発生しています。
●13日(土)夜は広く雨 14日(日)は雨脚強まるおそれ
5月5日(金:こどもの日)、最大震度6強を観測した石川県珠洲市など能登地方では、13日(土)夕方から次第に雨となるでしょう。14日(日)は、雨が降ったりやんだりで、雷を伴い、雨脚の強まることがありそうです。
●週明け15日(月)にかけて雨が降りやすい
石川県珠洲市では、週明け15日(月)にかけて、雨が降りやすい状態が続く見込みです。大きな地震で地盤が緩んでいる可能性があるため、少しの雨でも土砂災害に注意が必要です。
●土砂災害の前兆
過去の事例では、大地震発生後に同程度の地震が発生した割合は1~2割あることから、揺れの強かった地域では、地震発生からしばらくは同程度の地震に注意してください。
今後しばらくは、少しの雨でも土砂災害に注意が必要です。斜面のひび割れ、異様な音やにおい、湧き水が止まる、濁った水が噴き出す場合は、土砂災害の前兆です。むやみに家の裏山など、近づかないようにしましょう。