本日3日、道北の稚内と道東の根室で桜が開花しました。これをもって、日本気象協会で開花を発表しているすべての地点で開花したことになり、今年の桜前線は終着となりました。5月3日での桜前線終着は、最も早い観測となりました。
●平年より10日以上と記録的に早い開花
稚内では平年より10日早く、昨年より3日早く1953年の統計開始以来3番目に早い観測です。また、根室では平年より13日早く、昨年より6日早く、1960年の統計開始以来最も早い観測となりました。
なお、根室の桜の開花、満開は2010年(平成22年)10月に根室測候所が無人化となったことから、2011年(平成23年)から根室市観光協会が引き継いで観測しています。根室の桜観測の標本木は旧根室測候所にあり、北方領土由来のチシマザクラを用いています。チシマザクラはソメイヨシノなどとは異なり、幹が立ち上がらずに根元から分かれているのが大きな特徴です。
●桜前線、最も早い終着
稚内と根室の開花をもって、日本気象協会で開花を発表しているすべての地点で開花したことになり、今年のサクラ前線は終着となりました。
今年の3月の北海道は高気圧に覆われる日が多く、暖かい空気の入り込む日が多くなりました。このため、全道的に期間を通して気温は平年よりかなり高く(平年差+3.5度)経過し、北海道の3月の月平均気温は1946年の統計開始以来最も高くなりました。また、4月も暖かい空気の入りやすい状態は続き、気温は高め(平年差+2.1度)に経過しました。
この暖かさにより、4月11日には松前で平年より16日も早く開花し、北海道への上陸(統計開始以来最早)となりました。その後札幌で4月15日、帯広で4月20日(ともに統計開始以来最も早い開花)など、道内各地に記録的な早さの開花の便りを届けながら道内をおよそ3週間かけて進み、今日5月3日の終着となりました。