3日夕方~4日未明は「月と火星」が大接近し、4日明け方は三大流星群の一つ「しぶんぎ座流星群」が見頃を迎えます。天気は、太平洋側では広く晴れて、星空観察には条件が良さそうです。ただ、グッと冷え込む時間帯ですので、新春の天体ショーを楽しむ時には、万全な防寒対策を心がけてください。
●天体ショー①「月と火星」が大接近
3日~4日は、2023年の新春を飾る、2つの天体ショーが楽しめます。
まず、3日夕方以降は、東の空で「月」と「火星」がコラボします。月の出は昼過ぎですが、日の入りから1時間くらい経過すると、暗くなった空に「月」と「火星」が、寄り添いながら輝きます。
月は、満月を前に、一段と明るい時期です。そして火星は2022年12月に地球に最接近したばかりで、月に負けないほど際立つ輝きが、目を引くと思います。
なお、各地の日の入りの時間は、札幌が16時12分、仙台が16時28分、東京が16時40分、新潟が16時37分、名古屋が16時52分、大阪が16時59分、広島が17時12分、福岡が17時22分、那覇が17時50分です。
●各地の天気は?
各地の天気ですが、3日18時~21時は、北陸から北の日本海側では、雪や雨が降るでしょう。また、沖縄はスッキリしない天気で、雨の降る所もありそうです。
一方、関東から北の太平洋側と、東海~九州は、広く晴れるでしょう。多少、雲の多い所もありますが、月と火星のコラボを楽しめる所が多くなりそうです。
ただ、日が暮れる時間帯は、気温がグッと下がってくる時間帯です。夜空を眺める時には、昼間よりも、一段と暖かい服装を、心がけてください。
●天体ショー②「しぶんぎ座流星群」が見頃
そして、新春を飾る天体ショーは、もう1つ。「しぶんぎ座流星群」が極大を迎えます。
しぶんぎ座流星群は、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群とともに三大流星群と呼ばれる流星群です。
今年のしぶんぎ座流星群の極大は、4日12時頃と予想されています。ただ、この時間帯は、日本では昼間にあたり、観察することができません。これより早い4日明け方が見頃となりそうです。
月が沈んだ後、放射点が高くなる5時頃に観察条件が良くなり、最も多くの流れ星を見ることができるでしょう。この時に実際に見える流れ星の数は、空の暗い場所で1時間あたりおよそ25個と予想されます。(参考:国立天文台HP)
●流れ星を見つけるコツは?
流れ星を見つけやすくするには、以下の4つのポイントがあります。
① できるだけ、街灯など人工の明かりが少ない場所を選びましょう。人工の明かりが多いと、その明るさに邪魔をされて暗い流れ星が見づらくなり、見ることのできる流れ星の数が少なくなってしまいます。
② できるだけ空が広く見渡せる場所を選ぶことも重要なポイントです。
③ 空の広い範囲に注意を向けるようにしましょう。放射点の方向にはこだわる必要はありません。流星群は、放射点(流星の軌跡を逆向きに延長したときに通る点のこと)のある方向だけに出現するわけではなく、夜空のどこにでも現れます。空をより広く見渡しているほうが、より多くの流星を捉えられる可能性が高くなります。
④ 月明かりが少ないと、暗くなるため、条件が良くなります。今回は、月が沈んだ後の時間帯ですので、条件は◎です。
●各地の天気は?
各地の天気ですが、4日3時~6時は、北陸から北の日本海側では、引き続き、雪や雨が降るでしょう。沖縄も、スッキリしない天気が続きそうです。
一方、関東から北の太平洋側と、東海~九州では、晴れる所が多い見込みです。こちらは、広い範囲で、流星群を見るには、条件が良くなりそうです。
ただ、晴れる所では、「明け方」というのは、一日の中で、最も気温が下がる時間帯です。冷え込みが強まりますので、新年早々、体調を崩さないよう、流れ星の観察は、万全な防寒対策を心がけてください。