向こう1か月は、寒気の影響を受けやすく、日本海側では平年通りに雪の降る日が多いでしょう。気温は平年並みか低く、寒さの強まる日もある見込みです。最新の1か月予報をもとに予想される天候の特徴をまとめました。
●1週目(1月22日~28日) 冬としてはまずまず穏やかに?
今日(20日)、札幌管区気象台から向こう1か月の見通しが発表されました。明日(21日)の北海道は冬型の気圧配置で、雪の中心は石狩湾周辺や知床半島方面の地域となりそうです。
土曜日以降は冬としては割合穏やかに経過する日が多く、日本海側などで雪の降ることはありますが、大雪や荒れた天気の心配はなさそうです。気温は平年並みの日が多くなるでしょう。
●2週目(1月29日~2月4日) 寒気が強まり、日本海側で雪の量が多くなる!?
冬型の気圧配置は平年より強く、上空の寒気の影響を受けやすいでしょう。冬型の気圧配置と聞くと、日本海側北部や空知地方などで雪の量が多くなるイメージがあるかもしれませんが、今回の傾向としては等圧線が南北に走向し、北海道付近は北よりの風になりやすいため、札幌を含めた石狩湾周辺やオホーツク海側の地域が雪の中心となる可能性があります。
札幌の今日(20日)午後3時時点の積雪は69センチと、すでに平年の約1・2倍の量となっており、除雪や排雪が追いついていない場所も多くありますが、2月上旬にかけてさらに雪の量が増える恐れもあります。交通障害に注意し、ドライバーの方は曲がり角を通る時に雪山が高く積もって車や歩行者の姿が見えないことも多くあるため、安全運転を心がけるようにしてください。
●3~4週目(2月5日~18日) 流氷の動きにも注目!
冬型の気圧配置の強さは平年と同様で、日本海側とオホーツク海側は曇りや雪の日が多いでしょう。太平洋側では晴れる日が多くなる見込みです。気温は平年並みとなるでしょう。2月4日は立春で、暦の上では春になりますが、北海道はまだまだ寒さの強い日が多い時期です。体調を崩さないよう注意してください。
なお、本日、紋別で平年より4日早く流氷初日を観測しました。流氷を観測しているその他の主な地点の流氷初日の平年日は、網走1月22日、稚内2月19日で、これから本格的な流氷シーズンを迎える所が多くなりそうです。
オホーツク海が流氷に覆われると、陸地が広がったのと同じことになり、北海道の天気や気温に大きく影響することがあります。流氷があることで気温が低くなりやすいのも一つの特徴です。冬は陸上の気温より海面水温の方が高いですが、流氷が海を覆うと、海水からの暖かい空気が供給されなくなって気温が低くなったり、海側からの風も流氷の上を通ってくるので、冷たい風のまま陸地に届いたりするからです。
また、流氷があることで海からの水蒸気の供給が減り、雲ができにくく、特にオホーツク海側の地域では晴れる日が多くなる傾向があります。
流氷がオホーツク海側の地域の天候にだけ影響するのかといえばそうでもなく、晴れた内陸では放射冷却現象などによって気温が低くなり、高気圧からの吹き出す風と大陸からの季節風が日本海上でぶつかって、日本海側などに大雪をもたらす恐れもあります。流氷は風によって動向が大きく変わるため、日々の流氷の動きにも注目してみてください。