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ラニーニャ現象の冬 影響はいつから? 寒さと雪の見通し


この冬、12月をピークにラニーニャ現象が予想されます。この影響は、まもなく出てくるとみられます。1月にかけての寒さと雪の見通しです。

●ラニーニャ現象 12月をピークに2月にかけて予想される

気象庁が10月11日に発表したエルニーニョ監視速報によると、ラニーニャ現象時の特徴に近づきつつある、とのことでした。ラニーニャの基準は国によって微妙な違いがありますが、アメリカ海洋大気庁の気候予測センターは10月14日の発表で、ラニーニャ現象が発生していると解析しています。
10月の時点で、日本の気象庁も含め、アメリカ海洋大気庁、ヨーロッパ中期予報センターなど、各国一致して、ラニーニャ現象を12月をピークに2月にかけて予想しています。
ラニーニャ現象発生時は、太平洋の熱帯域で、東部で冷たい水の湧き上がりが平常時より強く、海面水温が平常時より低くなっています。一方、西部には暖かい海水がより厚く蓄積します。このため、インドネシア付近で、対流活動が活発になります。

●11月中旬にかけて 九州など西日本を中心に寒気が流れ込みやすい

気象庁が11月4日に発表した1か月予報の資料では、11月中旬にかけて、インド洋東部で対流活動が活発でしょう。これは、前述したラニーニャ現象発生時にみられる現象とも考えられます。この影響で、上空の偏西風は、ユーラシア大陸東部で北に、日本付近で南に蛇行するでしょう。日本付近に寒気が流れ込みやすくなります。
さしあたり、11月9日から、九州など西日本を中心に強い寒気が流れ込む見込みです。この時期に強い寒気が流れ込むことは例年でもありますが、この冬は、寒気が流れ込みやすく、ひとたび寒気が流れ込むと、その影響が長く続くことがあるでしょう。9日から流れ込む寒気の影響は、5日間程度続く見込みです。九州など西日本では、急に冬の寒さになり、寒さが数日続く地域もあるでしょう。西日本でも、山で雪が降ることがありそうです。
ただ、北海道や東北付近では、11月中旬までは寒気の影響を受けにくく、高温傾向が予想されます。

●11月下旬から 全国的に寒気が流れ込みやすくなる

11月下旬から12月初めにかけて、対流活動が活発な領域が、東へ移り、インドネシア付近になる見込みです。このため、全国的に寒気が流れ込みやすくなるでしょう。全国的に冬の寒さになる見込みです。特に、九州など西日本では、寒気の影響を受けやすく、12月に入る頃としては、寒さが厳しいでしょう。
1月は、再びインド洋で対流活動が活発になる予想です。西日本を中心に寒気が流れ込みやすい状態が続く見込みです。九州など西日本は厳しい寒さでしょう。関東から北海道では、冬らしい寒さであるものの、極端に寒くなることはない見込みです。

●この冬の雪 今のところの資料で考えられる可能性

気象庁が10月25日に発表した3か月予報では、九州北部と山陰、近畿日本海側で、12月と1月の降水量が平年並みか多い予想です。降水量は、雨と雪の場合を一括して取り扱っています。この冬、この地域の降水は、寒気の影響で雪であることも少なくないでしょう。雪の量が多くなることも、可能性として考えられます。
今のところの資料で懸念されることはもう一つ、1月は、関東など東日本付近は気圧の谷の影響を受けやすくなるでしょう。関東など太平洋側に雪をもたらすことがある南岸低気圧、例年では2月に影響が出ることがよくありますが、この冬は、1月に南岸低気圧の影響に注意が必要になる可能性があります。

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