今年の札幌は異例ともいえる雪の少なさで、今シーズンの積雪は、最も多く雪が積もっていた12月4日でも10センチにとどまっています。12月中旬を終えた時点で、そのシーズンの最深積雪が10センチ以下だったことは、1953年の統計開始以来、2度目のことになります。
●1997年以来22年ぶり
今月の北海道は、気圧の谷が次々と通過したため、寒気が長く居座ることがなく、例年と比べて雪が少なく経過していました。また、降る雪が少なかっただけでなく、気圧の谷の接近に伴って暖気が度々流れ込み、気温が高くなって雪が解けたこともあり、各地で積雪がかなり少なくなっています。
札幌も今日(21日)の積雪は昼頃まで1センチありましたが、午後1時の観測で積雪は0となりました。(平年の積雪は23センチ)
今シーズン、札幌で最も多く雪が積もっていたのは12月4日で、そのときの最深積雪は10センチです。12月の下旬に入る時期になっても未だに10センチを超える積雪を一度も観測していない、というのは、札幌では極めて珍しいことです。
日ごとの雪のデータの観測が始まった1953年以降で、シーズン始めから12月中旬にかけて積雪が10センチ以下の状態で経過した年は、1997年の1年しかなく、今年(2019年)が統計史上2度目のこととなります。
●来週もまとまった雪はなさそう
1997年の札幌は、12月22日から23日にかけて大雪となり、23日の午前9時には積雪が36センチにまで増えましたが、今年の札幌は来週にかけてもまとまった量の雪はなさそうです。
今夜の北海道は気圧の谷の通過に伴い、広い範囲で雪となり、一時的に強まる所も多くなりそうです。札幌でも降り方がやや強まる恐れはありますが、強い雪が長く降ることはなさそうで、量が極端に多くはならない見込みです。
来週も気圧の谷や寒気の影響で雪の降る日はありますが、大雪となることはなさそうで、雪の少ないまま年末を迎えることになりそうです。
今年は、年末の挨拶回りや、年末年始に向けた買い出しなども、いつもより雪が少なく楽に感じるかもしれません。
しかし、いくら雪の量が少なくても、朝晩を中心に路面が凍結している恐れがあるため、車を運転する際は、スピードを出しすぎないように十分気をつけてください。