狩野川台風に匹敵する記録的な大雨や、暴風の恐れがある台風19号。地方別の警戒期間をまとめました。
●雨や風の「ピーク」 長引く恐れ
12日の夕方から夜にかけて、東海地方から関東地方に上陸が予想されている、台風19号。台風外側の雨雲が、千葉県など本州にもかかってきました。11日15時現在「大型」で「非常に強い」勢力であることや、上陸直前でも「北上する速度が比較的遅い」ことが特徴です。
このため、東海地方や関東地方だけでなく、広い範囲で大荒れの天気が長い時間続くことが予想され、雨や風の「ピークが長引く」恐れがあります。さらに台風の中心よりも北側に発達した雨雲があるので、台風本体が近づく前から雨が降り続いて、総雨量は、ベテラン気象予報士でも目を疑うほどの数字になる所もありそうです。
●「警戒期間」を詳しく 東海~東北
各地方の警戒期間は、以下の通りです。
東海は、風の警戒期間が先にやってくるでしょう。12日(土)の明け方、起床する前から風が吹きつけて、最大瞬間風速は60m/sの予想です。朝には雨も警戒レベルになり、13日(日)の明け方まで、ほとんど丸一日が警戒期間となるでしょう。13日正午までの24時間降水量は、東海地方の多い所で600~800ミリと予想されています。
北陸は、12日(土)の昼過ぎから13日(日)の午前中にかけて、大雨や暴風に警戒が必要です。特に、台風の吹き返しの風が吹くので、台風本体が近づかなくても、十分お気をつけ下さい。
伊豆諸島は、12日(土)朝から13日(日)の明け方まで、24時間くらい暴風警戒期間が長く続くでしょう。12日(土)昼前から夜遅くにかけては、大雨にも警戒が必要です。
関東甲信は、12日(土)の朝から雨が強まり、12日(土)の午後は風も強まるでしょう。13日(日)午前中いっぱい警戒期間が続いて、13日正午までの24時間降水量は、多い所で300~500ミリとなっています。最大瞬間風速は60m/sと、台風15号によって千葉市で観測された風よりもさらに強い風が、15号よりも広い範囲で吹く恐れがあります。
東北は、12日(土)の午後は、次第に雨や風の警戒期間となるでしょう。13日(日)の午前中いっぱい、警戒を続けて下さい。
●「警戒期間」を詳しく 九州南部~近畿
九州南部は、12日(土)の明け方から昼前は、風が吹き荒れるでしょう。最大瞬間風速は30m/sと予想されています。これは、風に向かって歩けなくなったり、転倒する人も出始めるくらいの風です。
九州北部は、12日(土)の朝から夜のはじめ頃と、風への警戒期間が長引くでしょう。最大瞬間風速は35m/sと、何かにつかまっていないと、立っていられないほどの風が吹きそうです。
四国は、12日(土)に日付が替わると、暴風に警戒が必要です。雨の警戒期間は、少し遅れてやってきて、どちらも夕方まで警戒して下さい。
中国地方も、まずは風に警戒が必要です。12(土)の昼前からは、最大瞬間風速35m/sが予想されています。雨の警戒期間は、12日(土)夜のはじめ頃~13日(日)の午前中いっぱいで、夜の暗い時間と重なってしまいそうです。
近畿は、台風の北側の活発な雨雲が先にかかってくるので、12日(土)明け方から大雨の警戒期間となるでしょう。雨だけでなく、昼前には風の警戒期間も重なりそうです。どちらも13日(日)の明け方にかけて、長い時間、警戒して下さい。
*気象庁では、「0時~3時」を未明、3時~6時を「明け方」、6時~9時を「朝」、9時~12時を「昼前」、12時~15時を「昼過ぎ」、15時~18時を「夕方」、18時~21時を「夜のはじめ頃」、21時~24時を「夜遅く」としています。
なお、図にはありませんが、北海道では13日(日)が雨や風の警戒期間となりそうです。台風の進路次第では、警戒期間が変わりますので、最新の予報をチェックして、なるべく早い避難や安全対策を心がけて下さい。