日本気象協会が、来春2020年の花粉飛散予測を発表。広い範囲で例年より飛散量が少なく、特に四国、九州では非常に少なくなる見込みです。
●2019年シーズンの花粉飛散状況まとめ
まだ残暑が残る地域も多いですが、きょう2日、日本気象協会が、2020年春の花粉飛散予測の第1報を発表しました。まずは、今年2019年春の花粉のようすを振り返ります。
2019年シーズンの花粉の飛散量は、九州から東北南部の多数の地点で例年よりも多くなりました。特に、大分や滋賀、石川、埼玉では例年の2倍以上と非常に多くなりました。一方、北海道では例年に比べて非常に少ない飛散量となり、東北も例年より非常に少なかった所がありました。
また、東京と大阪の過去10年の飛散傾向を見てみると、東京では2019年シーズンは例年並みでしたが、大阪では例年の2倍近くとなり、過去10年ではもっとも多くなりました。
2020年シーズンの予測飛散量は、東京では2019年シーズンに比べ6割程度と少なく、大阪では3割程度と非常に少ない見込みです。
●2020年シーズンの花粉飛散傾向
花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるといわれています。
2019年の夏は、梅雨前線の北上が平年より遅く、梅雨明けが平年より遅れた地方が多くなりました。8月後半は気圧の谷の影響を受けやすく、西日本を中心に大雨となりました。西日本太平洋側の降水量はかなり多く、東日本太平洋側と西日本日本海側の降水量は多くなりました。東日本太平洋側と西日本の日照時間は少なくなりました。
このため、2020年春の花粉飛散予測は、九州から関東甲信にかけて広い範囲で例年より少ない見込みです。特に、九州は非常に少なく、中国や四国でも非常に少ない所があるでしょう。東北は例年並みか少なめ、北海道はやや多い予想です。