春の使者ともいわれる「黄砂」が今年初めて、日本に飛来する可能性があります。気象衛星の画像で日本の西側に黄砂と見られる赤茶色の帯が延びているのが分かります。
●今年初 黄砂飛来か
春の使者ともいわれる「黄砂」が今年初めて飛来する可能性があります。黄砂とは、東アジアの砂漠域(ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など)や黄土地帯から強風により大気中に舞い上がったもので、日本では春に観測されることが多く、時には空が黄褐色に煙ることがあります。
28日には中国などで黄砂が観測されています。また、気象衛星の画像には樺太から沿海州を通って、朝鮮半島にかけて、黄砂と見られる赤茶色の帯が延びているのが分かります。今夜から明日(29日)の未明にかけては北海道付近にも黄砂が飛来する可能性があります。日本で黄砂が観測されれば、今年初めてで、およそ1年ぶりのことです。
●関東 PM2.5濃度高め 霞む空
一方、関東は今日(28日)、PM2.5の濃度が高めとなりました。(詳しくは「PM2.5 濃度高め 霞む都心の空」を参考になさって下さい)
春らしく霞んだ空となりました。
環境省などの調査によると、国内では冬から春にかけてPM2.5の濃度が高くなりやすいことが分かっています。また、移動性高気圧に覆われるときに高くなる傾向がみられます。明日(29日)にかけても関東地方では南部を中心にPM2.5の濃度が高めに推移する可能性があります。
PM2.5の濃度が暫定的な指針となる値を超えた場合、その吸入を減らすため、屋外での長時間の激しい運動や外出をできるだけ減らすこと、外出時はマスクを適切に着用すること、換気や窓の開閉を必要最小限にすることが有効だと言われています。また、PM2.5は粒子が小さく、呼吸器系や循環器系の疾患をもつ方、子ども、高齢者は影響を受けやすい可能性があります。普段から健康管理を心がけるとともに、体調の変化に注意するなど、慎重に行動することが大切です。
●花粉もまだ注意
また、スギ花粉の飛散は多くの所でピークを越えつつありますが、ヒノキ花粉が飛んでいます。明日(29日)は東北や北陸で雨の降るほかは広く晴れて、初夏の陽気が続くでしょう。日中は汗ばむくらいの所が多いですが、外出の際はマスクをしておくと安心です。