
<指名を待つ男たち・番外編>
運命のドラフト当日。今回のアマチュア野球特集では、「指名を待つ男たち」で紹介しきれなかった選手たちを「番外編」と題して紹介する。
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「プロになりたい」。その一心で環境を変えた熱い男が運命の日を迎える。四国IL徳島・渡辺隼輔内野手(20)は、中部学院大を2年秋で中退した。野球を始めた幼少期から主に遊撃手としてプレーしていたが、大学ではチーム事情により外野手へ転向。1年秋から生光学園高時代の幸島博之監督にも相談し「プロを一番に考えた時に、地元にいい球団があるのを知っていたので迷いはなかった」と地元徳島に帰ることを決断した。
9月に帰ると、11月まで母校で現役高校生に交じって毎日監督にノックを打ってもらった。必死に感覚や動きを思い出し、徳島入団前には高校時代より動けるまでになった。
入団当初は、全員がNPBを目指す環境だからこその意識の高さに圧倒された。NPB相手にも対戦するがコーチから「NPBに指名されるってことは、2軍3軍の選手たちと比べてそれよりも良くないと難しい」と言われ、絶対に負けないようにと心がけた。実際に「守備のキレ、力強さは絶対負けていない、絶対勝っている」と自負がある。
巨人坂本勇人に憧れて始めた遊撃手は、渡辺にとって「全部ないとできないポジション」。足も肩も体の強さ、ハンドリング…全部がそろってこそだという。そのために、ハンドリングは小さいグラブで練習するなど、いまもいろんなことに取り組んでいる。
夢の世界に立つ想像は「できない」と照れる渡辺。それでも「愛される選手になりたい」。チームを勝たせる活躍をすることでファンに愛され、息の長い選手に。そのスタートを切る時を待つ。【佐藤妙月】
◆渡辺隼輔(わたなべ・しゅんすけ) 2006年3月21日生まれ、徳島県出身。論田小3年から大神子少年野球団で軟式野球を始め、生光学園中ヤングから硬式。生光学園高では1年夏から出場。3年夏の徳島大会は「3番・遊撃」で全試合に出場し、準決勝で敗れた。中部学院大を2年で中退し、26年に四国IL徳島に入団。今季70試合に出場し打率2割7分0厘、30盗塁。180センチ、70キロ。右投げ右打ち。
