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【阪神】ある選手の急成長にファームのあり方考えさせられた 試合でしか得られないメリット


【写真】阪神球団旗

宮崎県内で開催されている教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」は20日、第3クールが終了した。若手選手に実戦の場を与える目的で04年にスタート。形を変えながら23年目を迎えた。久しぶりに訪れたが、あらためて有意義なリーグだと思った。

阪神は7日から28日までトータル18試合が組まれている。ここまで14日間で12試合(1試合中止)。なかなかハードだ。阪神は立石正広らがCSファイナルに参加していた関係もあり、かなり人数を絞って戦ってきた。現地に内野4人、外野3人しかいないギリギリの日もあった。

大きなメリットが生まれた。参加している全員が「レギュラー」として出続けている。ファーム・リーグ(今季から改称)ではないことだ。ファーム・リーグは教育の場であると同時に、1軍を支える組織でもある。腰を据えて個性や技術を伸ばすならフェニックスリーグが最適といえる。

2年目の町田隼乙捕手(23)は「連戦」の中で大きく伸びた1人。各チームを視察している他球団の編成担当者も「今年はあまり出ていなかったけど、この期間でだいぶ成長しましたよね」と話していた。

今季の町田はスローイングが不調で、6月6日に先発マスクをかぶって以降、スタメンは7月に1試合だけ。起用の優先順位が下がってしまった。

それが宮崎に来てガラリと変わった。7日の初戦からスタメン。ほぼ毎日、グラウンドに立っている。目に見えてスローイングに安定感が戻ってきた。2日で8打点を挙げるなど、パワフルな打撃も復活した。別の編成担当者は「試合に出ないことには課題も出ない。やっぱり試合の中で選手は伸びます」と話した。

粟井球団社長は先日、来季のビジョンを紹介する中で「少し全体の人数を増やしたい。育成を少し広げておきたい」と明かした。試合を安定してこなしていくためには、人数的な余裕が必要。ただ、真に個々の能力を伸ばそうと思えば、ある程度の負荷や、まとまった実戦の場がほしい。ソフトバンクや巨人のような「3軍」の構想は今のところないが、そこの折り合いをどうつけるか。選手が増えたなら、独立リーグや社会人チームとの交流戦を増やすという手もある。ファームのあり方も考えさせられる秋の宮崎になった。【柏原誠】

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