
虎の4番がメジャーに挑戦する。阪神は19日、佐藤輝明内野手(27)のポスティングシステムを利用した米移籍を容認すると発表した。嶌村聡球団本部長(59)が会見。球団は在籍6年でリーグ優勝3回と日本一1回に貢献した実績から総合的に判断し、来季の大きな戦力ダウンも覚悟して佐藤の夢を後押しすることを決めた。MLBも三塁と外野を守れるNPB三冠王を補強の目玉的存在ととらえており、激しい争奪戦に発展しそうだ。
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佐藤の長年の夢への扉が開いた。ポスティングシステムを利用したメジャー挑戦。球団を通じて発表したコメントには、阪神への感謝の思いがにじんでいた。 佐藤 この度、自分の思いを尊重していただいた球団に、感謝しています。タイガースでプレーする中で、チームメートと過ごした日々は本当に楽しかったですし、ファンの皆様の温かいご声援にも、心から感謝しています。これからも応援よろしくお願いします。
この日、会見に応じた嶌村本部長は球団としての決定を明かした。「阪神タイガースは佐藤輝明選手がかねて希望しておりました、来シーズンからのMLBへの挑戦を後押しすることといたしました。つまり今オフのポスティング移籍を容認することといたしました」。佐藤には前日18日に伝え「ありがとうございます」と返ってきたという。
昨年、40本塁打で長距離砲の才能が完全開花。今季は打率3割6厘、39本塁打、106打点でバース以来球団40年ぶり、日本選手初の三冠王を獲得して初のリーグ連覇を牽引(けんいん)した。在籍6年でリーグ優勝3回、日本一1回と大きく貢献。嶌村本部長は「球団として非常に誇り。ぜひ頑張っていただきたい」と温かく送り出し、佐藤も胸を張って海を渡る。DeNAとのCSファイナルステージ第4戦(甲子園)が阪神ラストゲームになった。
佐藤が初めてメジャーへの移籍希望を伝えたのは、24年12月の契約更改だった。海外FA権の取得は最短29年オフ。昨オフの契約更改は越年するなど、球団とじっくり話し合いを続けてきた。
今季の公式戦にはメッツ・スターンズGM、パドレス・プレラーGMなどMLBの首脳クラスが次々と訪れ、多くのスカウトが「パワーを評価している」と認めている。昨年ポスティング移籍した村上宗隆や岡本和真の成功例もあり、ヤンキースやドジャースなど、大多数の球団が興味を持っているとみられ「サトテル争奪戦」は必至の情勢だ。申請期間は11月1日から始まる。MLBの労使交渉問題もあり、11月に決着する可能性も十分ありそうだ。【磯綾乃】
◆ポスティングシステム 海外FA権の取得前に米メジャーリーグへ移籍できる制度。容認の可否は所属球団が決める。日本球団への譲渡金は選手契約の総額に応じて支払われ、昨オフは巨人岡本和真が4年93億円でブルージェイズ、今井達也が3年83億円でアストロズ、村上宗隆が2年52億円でホワイトソックスと契約を結んだ。現在MLBと選手会は新労使協定締結に向けて協議を続けているが、現在の労使協定が失効する今年12月1日までに合意に至らなければロックアウトに突入。ロックアウト期間はFA選手獲得やトレードは行えず、ポスティング移籍にも影響が出る。
