
<指名を待つ男たち>
22日のドラフト会議まで1週間を切った。運命の1日が迫る中で、プロ注目の社会人を取り上げる。
◇ ◇ ◇
ヤマハ沢山優介投手(23)は、指名漏れを経験した過去2年とは異なる心境でドラフトを迎える。「正直、不安は大きい。ただ過去2年とは違い、やるべきことをやってきたという思いもある」。調査書も全12球団から届き、不安の中に少しの自信をのぞかせた。
「チームの柱として投げなければプロはない」と位置づけた入社5年目、快投から始まった。3月にルーツを持つブラジル代表として臨んだワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でイタリア戦など2試合に先発し、計8回を無失点。世界最高峰の舞台で好発進すると、ヤマハでも初めて年間を通じて先発の一角を担った。
JABA東北大会のロキテクノ富山戦、無四球12奪三振で公式戦初完投初完封を飾った。東海地区予選で敗れた都市対抗も、トヨタ自動車の補強選手としてJFE西日本との初戦に出場。8回からの救援で2回を無失点にまとめた。日本選手権の最終予選でも、三菱自動車岡崎戦で6回0封と好投するなど本大会の出場権獲得に貢献した。
躍進の要因は「調子の波が大きかった課題に向き合ったこと」。九谷コーチらに積極的に助言を求め、試合の入り方を昨年から模索。状態に合わせた複数の調整ルーティンを確立した。最速152キロの直球を生かすべく、スライダーに磨きをかけたことも投球の幅を広げ「結果が出て自信もつき、恐る恐る投げることは完全になくなった」。ムラは少なくなった。
運命の日が目前に迫る。沢山は「プロになりたいという思いはずっと持ってきた」。スカウトの評価も上昇する左腕、三度目の正直での夢実現が現実実を帯びている。【前田和哉】
◆沢山優介(さわやま・ゆうすけ)2003年(平15)10月15日生まれ、静岡県浜松市出身。小2から浜松ブラッツで野球を始め、浜松北部中軟式野球部に所属。掛川西を経てヤマハ入社。左投げ左打ち。187センチ、90キロ。血液型O。
