
本紙評論家のセルジオ越後氏(81)が11月5日に東京・EXシアター六本木でトークイベント「絶対に負けられない大討論会」を実施する。
長年テレビ朝日系のサッカー中継でタッグを組んだ松木安太郎氏(68)、元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏(71)らとともに激論を交わす。このほど、セルジオ氏が取材に応じ、5日(日本時間6日)にアルゼンチン代表を引退したFWリオネル・メッシ(39=インテル・マイアミ)とスター論、日本サッカー文化について語った。
ブラジル出身のセルジオ氏にとって、メッシはライバル国のスター選手。ただそれをも超越した存在だった。「素晴らしいよね。レベルが違う。有終の美」と絶賛した。代表引退試合となったベナン戦に先発出場し、1ゴール、2アシスト。健在を示しながら別れを告げた。
その上で「寂しい反面で、心配でもある。次のスーパースターが出てこないサッカー界は危なくなったなと。世界中で私生活が変わったから。今の子どもたちの遊びはスマートフォン。サッカーじゃなくなったんだ」と警鐘を鳴らした。
サッカー界の進化は社会構造から変える必要があると訴える。愛知・名古屋アジア大会で、パズルゲーム「ぷよぷよ」で日本選手団最年少の栗原悠輝(11)が金メダルを獲得した情報をキャッチした上でこう持論を展開した。
「この間、ニュースで11歳の子がeスポーツでアジア大会優勝というニュースがあったね。年上の選手にも勝っちゃう。ずっとやっていたら強くなるよね。今は団体種目より個人種目ばかりメダルが増えている。昔だったら子どもは野球やサッカーだったんだけどね。だから協会は危機感を持った方がいい。じゃないとメッシのようなスターは生まれないよ」
日本人サッカー選手の海外流出についても問題提起した。「昔は子どもがみんなJリーガーになりたかった。ジーコもドゥンガも、ピクシー(ストイコビッチ)も日本にいた。でも今の子はみんなヨーロッパに行きたいという。まねしているようでは世界一になれない。日本が中心にならないと。日本はなぜか外のものが好き。トヨタよりベンツ、セイコーよりロレックス。サッカー選手も特集するのは海外組ばかり。もっと国内のものも売らないと。そういう文化から変えていかないとね」。“セルジオ節”は止まらない。
11月のイベントではそんなざっくばらんな意見を観客参加型で展開していく。「テレビではなかなか言えない話をしたいし、お客さんにも意見を聞きたい。そうやってつながりをもってやっていくことが大事。これが第2回、第3回と続いていけるようにするといいね。そうやって日本のサッカー文化が広がっていけばいいんじゃないかな」と心待ちにした。【佐藤成】
