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【中日】新監督の工藤公康氏 バランスを大事に、誰もが分かるよう「見える化」ができる人


【写真】工藤公康氏(2025年撮影)

中日の新監督に元ソフトバンク監督の工藤公康氏(63)が就任する。加藤宏幸球団社長が8日、名古屋市内の球団事務所で取材対応し、明らかにした。

6年連続Bクラスで、11年以来15年間リーグ優勝から遠ざかる中、球団では異例となる、84年の山内一弘氏以来の外部招へいを決断。常勝軍団ソフトバンクを築いた“優勝請負人”に、チームの再建を託す。合流時期や22日のドラフト会議への出席は未定だが、近日中に正式契約を結び、会見を行う。

   ◇   ◇   ◇

工藤氏はバランスを大事にする監督だ。近代野球の理論、理屈を重視する一方で、気合と根性も必要だというのが持論だ。

常にパソコンを持ち歩き、その中には膨大な資料が存在する。本来は見えにくい、データから割り出した戦略に戦術。選手のメカニック。練習、トレーニング法の流れや実態などをグラフ、イラスト、ロードマップなどで可視化し、誰もがひと目でわかるようにする。敏腕ビジネスパーソンのプレゼン資料のように「見える化」ができる人だ。

技術面では上、下半身のバランスを意識して指導。体の使い方や筋肉の付け方など、パフォーマンスを上げるためのトレーニング知識は豊富で、選手の特徴に合わせて個人メニューを作成していた。

選手のケガ予防でも、疲労度などを科学的なアプローチから客観的に判断する。そういう一面がありながら、練習では妥協を許さない厳しさもあった。ソフトバンク監督を退任してから山梨・北杜市で農業に取り組んでいたのも、監督時代に実践していた「PDCA(計画・実行・評価・改善)」サイクルに共通点を見いだしていたからだ。

現役時代から、メジャー303勝投手のランディ・ジョンソンらと米アリゾナ州のトレーニング施設で自主トレ。本場を分析、研究し、いかに日本野球へ応用していくかを当時から考えていた。ソフトバンク倉野投手チーフ兼ヘッドコーディネーターらはその頃からの門下生で、数値に強い指導者としての評価も高い。

準備の必要性を説き「相手対策などの準備は絶対に必要だが、頭でっかちになっては逆効果の場合がある。試合では何が起きるか分からない」と勝敗を左右するような瞬時の判断、決断では自らの勝負勘、感性を大事にする。とかくバランス感覚がある人は優柔不断になりがちだが、強い信念を持って行動する監督だ。今季、最下位チームを工藤流のノウハウでどう動かしていくのか。その手腕が注目される。

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