
<指名を待つ男たち>
甲子園を沸かせた球児も、吉報を待ちわびる。それぞれの思いを胸に迎える10月22日、プロ野球ドラフト会議。彼らの運命をかけたその日が刻一刻と迫る。
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日大三・田中諒の体の厚みは格闘家のようだ。胸板も厚く、下半身もさらに大きくなった。夏の大会後はウェートトレーニングと木製バットで練習を継続。西東京大会の準決勝敗退で高校野球は終わったが、田中の野球人生はより上を目指す過程にある。
内角球を苦にしないバッティングについて意識は高い。「頭をしっかり残し軸で回転してスイングすることを目指しています」。昨夏、甲子園で2本塁打を放った。低反発のバットで飛ばなくなったと言われるが、それでも十分な飛距離を生んだのは、パワーだけではなく、内角にも対応でき、かつヘッドスピードが効いたスイングにある。
強豪日大三の主軸を打ち、当然重圧も知る。その中で、カウントによって独自の捉え方をする。1ボール2ストライクは、打者が追い込まれているが、視点を変えて考えている。
田中 投手は次のボールで勝負したいと思います。それが絶妙に制球されたら、それは相手の勝ちです。でも、少しでも甘くなる可能性もあります。僕はそこを狙いたいんです。
1年先輩の本間(立大)にカウント別の考え方を聞きながら、自分のスタイルを模索してきた。「三木監督からは、3ボールでも待てのサインはなくて、好きに打たせてもらってきました」。恵まれた環境で向上心を忘れない。「常に勝負していたいです」。
ニコニコと笑顔を見せるが内面は少し違う。問題意識は高く、力任せではない技術を追求する。メンタルはシビアだ。【井上眞】
◆田中諒(たなか・りょう) 2008年(平20)11月6日生まれ、東京都中央区出身。晴海中時代は東京玉川シニアに所属。日大三に進学し、高2夏の大会で甲子園出場し、2本塁打を放ち準優勝に貢献した。右の長距離打者として注目を集める。180センチ、100キロ。右投げ右打ち。
