
<阪神2-1広島>◇6日◇甲子園
阪神岩貞祐太投手(35)はラストボールを天に掲げ、甲子園のマウンドに別れを告げた。23年に脳腫瘍(しゅよう)のため28歳の若さで亡くなった同期入団の横田慎太郎さんに現役引退を報告した。
「ヨコが見てると思って『これで終わりだよ』と。今日投げるまで100%の準備をしようと思っていたし、それはヨコがずっと見せてくれた背中だった。自分も全うできたので、胸を張って引退すると伝えられるかな」
現役ラスト登板は7回だった。リリーフカーに乗って登場すると、聖地の大歓声。広島末包を2球で追い込み、最後は141キロ直球で空振り三振に斬った。「思い切って投げてあれだった。もう競争に勝てないなと思えるボールがいったので、ストレートでいってよかった」。すっきりとした表情を浮かべた。
同期同学年でバッテリーを組んだ梅野とともに、空を見上げた。さらに、3番手でコールされたのは岩崎。13年間ともに戦ってきた同期3人がマウンドで並んだ。「気付けばマウンドに(3人)集まるのは初めてだったので、最後にああやって集まって、2人にマウンドを託せてよかった」と思いを込めた。
ファンに愛され、チームメートからも慕われ続けた左腕。「1人で成し得たことは本当に1つもない。大歓声を届けてくれて、13年間ファンなしでは頑張れなかった」。最後は四方八方からの“岩貞コール”を受け、13年間の現役生活に幕を閉じた。【村松万里子】
