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【虎になれ】死闘ドローは勝ちに等しい 巨人に「待機V」なしの過去


【写真】阪神対巨人 12回引き分けに終わりあいさつする阪神藤川球児監督(左)ら(撮影・宮崎幸一)

<阪神2-2巨人>◇1日◇甲子園

何という試合か。今季の「伝統の一戦」最終戦は、シーズン大詰めのこの時期に来ても決着がつかない阪神、巨人の優勝争いを象徴するような死闘となった。阪神は138試合目で今季最長5時間5分の試合。結果は延長12回ドローだ。

このドローでマジックは1つ減って「2」に。消滅したのは試合のない2日に巨人の結果で優勝が決まるケースだ。ここまで戦ってきて最後は勝って終わりたいので、そうなったのは歓迎だろう。

さらに首位の阪神にとってドローは勝ちに等しい。ここまで来ればもう阪神有利は間違いないのだ。それでも引っ掛かるのはあの“定説”のせいか。「TGの優勝争いで阪神が勝ったことはない」というものだ。このコラムでも春先にそれを書いた記憶がある。

分かったような分からないような話だが、それでいけば、ここで新たなモノを出したい。「記録のニッカン」を誇る記録部が教えてくれたものである。それはこういうことだ。

「巨人の歴史で“待ち優勝”はない」。何と言っても巨人である。現在の球界では考えられない「V9」を含め、1リーグ時代を含めて全球団最多の優勝回数「48」と誇る老舗球団だ。しかし、その歴史の中に相手の結果を待って優勝が決まったことはないという。

記録の記事を参考にしてもらえばいいが、とにかく、過去にそういうケースはないのだ。阪神で言えば闘将・星野仙一で勝った03年は甲子園で広島を下した後、横浜スタジアムでヤクルトが敗れるのを待って、胴上げしたことが記憶に新しい。

そして今季、巨人が逆転優勝するためには全日程を終了した後で阪神が負けていくしかないのだ。巨人から見て、そのケースは過去にないのである。

とにかく苦しい試合だった。1回から5回まで、毎回、得点チャンスをつくるがすべて無得点に終わる。それなりに長い間、野球を見ているつもりだが、ここまでチャンスで無得点となる展開は見たことがない気がする。それでも負けなかったことは大きい。

「この後のゲームでそれを生かさなければ、と思いますね。総力戦の中で全員がカバーしあいながらやってくれた。タイガースとしての形が出たかどうかは分かりませんけど」。指揮官・藤川球児も疲れた顔でそう話した。それでも歓喜の瞬間は近づいている。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

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