
<DeNA2-1阪神>◇25日◇横浜
ショッキングな敗戦には違いない。1点リードの8回に石井大智が痛恨の逆転弾を浴びるとは。ベンチで放心状態になっている彼の様子はつらかった。それでもあえて言えば、どんな投手でも打たれるときは打たれるのだ。
攻撃面も敗因の一つだろう。森下翔太が二つの併殺打。大山悠輔もそれを記録し、1試合3併殺だ。2人はリーグ併殺打ランキングの1、2位。しかし打っていくのが当然の主軸打者なのでこれも仕方のない部分はある。
指揮官・藤川球児も「打撃のところでもう少し押し込んでおかなければいけなかった」と言った。「継投失敗」「拙攻」などと言っても負けるときは負ける。それでも巨人もお付き合いし、マジックは「5」に減った。最短優勝は少し伸びて30日。ここは、あえて阪神の優勝は堅いという前提で「闘将と同じ珍事か?」という話を書く。
広島との2試合を残していた日程がこの日、発表された。10月6、7日に甲子園である。順調に進めば7日が今季最終戦だ。CSファイナルが始まる14日までちょうど1週間。昨年のシーズン最終戦が2日、日本一の23年のそれは10月4日だったので少し遅めだ。
CSファイナルに向けての調整と考えれば悪くないと思うのだが、それ以上のこと? が起こる可能性が出てきた。来週29、30日に甲子園でヤクルト2連戦を控えるが、現状、またしても天候があやしいことに読者もお気づきだろう。
そこが中止になった場合、阪神はCS開始までに試合を積み残すかもしれないのだ。優勝している前提で言えば、その場合、ファーストステージが行われている裏で試合をすることになる。
思い出すのは13年の楽天だ。闘将・星野仙一率いる楽天が見事、優勝。しかし地元でのオリックス戦がCSファーストステージまでに消化できなかった。そこで西武とロッテがCSを戦っている裏で、それをこなしたのである。勝負にこだわる闘将からすれば歓迎したかもしれない出来事だ。実際にこの年、楽天はCSを勝ち抜いて、巨人を下して日本一になっている。
その例にならえば「優勝した阪神」はおそらく巨人とDeNAが戦っている間に広島との実戦で調整できるという可能性もある。これは悪くないかも…。そんなことを考えて、敗戦の衝撃を紛らわせる夜だ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)
