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【山田久志】阪神は”絶対に負けない野球”で勝利 巨人との一騎打ちはまったく先が読めず


【写真】阪神対DeNA 4回表DeNA2死一、三塁、才木浩人は代打ヘラル・エンカーナシオンを三振に仕留め気迫のガッツポーズ(撮影・加藤哉)

<阪神8-1DeNA>◇20日◇甲子園

阪神にとって、負ければ首位から陥落していたから難しい試合だった。いくら監督が普通に戦うといっても、選手が意識しないわけがない。デーゲームで巨人が勝っていただけになおさらだった。

こういった状況では、是が非でも勝つというより、絶対に負けない野球をやることが大事だった。阪神はそれができた。まずそれを体現したのが、DeNAに先取点を与えなかった才木の投球だった。

そこは真っすぐで勝負ができるピッチャーの強みだ。3回1死二、三塁の場面、打者は高めの球に手が出るだろう。3番佐野を捕邪飛に打ち取ると、続く筒香も遊ゴロに抑えたのはポイントだ。

試合の流れの中で大きかったのは、その裏に二塁走者になった中野の判断力だ。3回1死満塁。大山の二塁ベース方向へのライナー性の打球は、シフトを敷いたDeNA牧が捕球した。

本来センターに抜けようかという当たりだから、二塁走者はつい飛び出してしまうところ。だが中野はちゃんと牧のポジショニングを確認していたのだろう。二塁に帰塁できたのは冷静さを失っていなかった証拠だった。

当たり前のプレーに見えるかもしれないし、目立たないが、中野のパフォーマンスは見逃せない。攻めていけないDeNA竹田の暴投で先取点の後、元山の打球を筒香がはじく間に、二塁から佐藤が本塁を突いたのも好走塁だった。

一度あきらめかけたのが、ここまできた巨人には失うものはない。ベンチの思い切った作戦に、イケイケの選手が乗せられている。ズルズルはいかない。逆に阪神は試合運びが重かったから、この1勝は大きい。

阪神は残り3試合多いといっても勝てる保証はなにもない。またこの両チーム以外の他球団が、残り試合をベストメンバーで全力で戦うのはプロ野球界の礼儀。この一騎打ちはまったく先が読めなくなった。(日刊スポーツ評論家)

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